永遠少女のあなたと

ふわふわ

第1話

 師走の森の中にはビルディングという名の巨木が、綺麗な装いに輝きながら建ち並んでおりまする。

 その中にはカラスたちが行ったり来たり、カラスの合間をコウモリたちが飛び交ってもおりました。

 永遠少女のあなた様を綺麗に飾り付けした服たちは、あなたが誰かの影を探すためにこの森に来たのだと感じておりました。

 興味関心からもご一緒させて頂くことに致しました。

 あなたは「別に誰かが見つからなくても良いのです、ただ探しているだけ」と申されました。

 オレンジの時間が早い候はJSKの中に、モサモサした子をあなたは纏っておりました。

 それでもあなたの美しさは普遍的に感じ、我ら下支えする服たちもオレンジ色のシャーベットになりました。

 あなたは電子のお手紙にお返事されておりました。

 『ローソン通過』と書いたあなたの言霊が一個。

 まだ鉄の龍のお腹の中にいるのになぁと、パニエとジャンパースカートは思っておりました。

 何十回か前の懐かしいホットバニラの記憶を、あなたの転生を思い出させてくれる温かい何かをお飲みになったあなたのお腹は、とっても温まりましたからドロワーズとオーバーパンツは、もう夢の中におりました。

 帰り道には、もう落ちる準備をした葉っぱはございませぬが、歩道の落ち葉とパニエがカサカサシャカシャカと鳴いて、ご挨拶をしておりました。

 あなたの美しいお姿や所作にガードレールたちもだんだん朱に染まりました。

 朱に染まる乙女を、我らの永遠少女を隠しておきたい気持ちが、下支えする服たちにはございましたけれど「見ていいよ」とガードレールたちに申しました。

 ガードレールはキラキラ喜んでおりました。

 この時間軸の旭日の国の空は朱と水のグラデーション、白の居場所は分かりませぬ。

 あなたは完成した朱色に染まり、光の加減で練乳で高級な苺のかき氷。

 今だけ甘い苺のふわふわ様。


 暮れ方時にあなたと同じ空気を吸う。

 影追いはまた明日。

 永遠少女のあなたと。

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