砂山

碧月

一話

腕が3本ある。


寝起きの目はややぼやけてはいるがはっきりと3本目の腕を見つけた。


その腕は右の肩甲骨のあたりから斜め下に、元の腕と平行に伸びて目覚ましのアラームを止めていた。


血管があり、神経があり、爪の先はやや整っておらず、指が5本あり元の腕と変わらない感覚と感触で動かせた。


「……」


目を閉じて深めの呼吸をして


私はまた寝た。





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