[ドラマ]舞いあがれ

このドラマは、登場人物全員が何かから立ち直る話なのです。


舞ちゃんはパイロットを諦め、そこからネジ工場立て直しているし、くるみは婚約破棄から、くるみのお父さんはずっと今の仕事が上手く行かない現実と向き合い、立ち直ろうとしています。


たかしくんも仕事で追い詰められそこから立ち直っているし、舞ちゃんの母は工場の経営を一度は諦めかけたけど、そこからやり直しているし、祖母との関係もまたやり直しています。


舞ちゃんの兄もインサイダーで人生終わった所から立ち直ろうとしている所です。


こういう展開は朝ドラではよくあるパターンだけど、今回の舞い上がれは、事に拘っているきがします。


だから舞ちゃんはパイロットという、メインテーマとなってすらいた仕事を諦めたのです。


そもそもドラマのメインテーマを諦めて良いのか……とも思うし、前回のエッセイでは、最初からその予定だったのが何か上からの変更の圧があったのでは?と感じた事を書きました。


て、その後よく考えたら、この舞いあがれは東京制作ではなく大阪制作の朝ドラだった事に気がついたのです。


前回のちむどんどんが沖縄だったから、前回の方が大阪制作で今回の方が東京だと勘違いしていました。

でも、大阪制作の朝ドラとなると、この展開も、いや、この展開こそ、大いに納得できるのです。

大阪制作の方の朝ドラは割と、主人公が苦難に遭い、そこから立ち直ろうとする話が多い気がします。


地味に一歩ずつ進んで行く系の努力と根性の話が多いです。


カムカムエヴリバディも第一部のラストから第三部が始まるまで、予想外の困難が次から次へとやって来ていました。

しかも、こっちがメインテーマだったはずの英会話ラジオはその間ほったらかしになってました。

ま、カムカムの方は脚本が天才的過ぎて最後全て上手く纏まったので、最初からそう計算してたのかも知れませんし、もしかしたら今回の様になってたけど脚本家の手腕で解決していたのかも知れません。


そんな大阪制作の朝ドラに対して、東京制作の方は割と煌びやかな世界にすぐ行く系の話が多い気がします。


舞いあがれは東京制作のドラマかと思わせる感じで始まったから余計に勘違いしたままだったのだけれど、今の展開は大阪制作の流れとしては確かに納得してしまいます。


と言うか、大阪制作の方朝ドラが好きな人はあそこで舞ちゃんが工場を捨ててパイロットにのる展開を選んだらそっちの方がダメだろうと言いそうな気がするのです。

実際、Twitterを見てもメイン脚本家の話は評価が高く、別の方が担当した航空学校編とかの方が話が軽すぎるとか言われてます。


ただ、そうなるとパイロットになるのがメインテーマでは無いのに番宣ではそちらだけがクローズアップされていたのが余計に気になってきます。


やはり、何かしらテコ入れの圧があってそうなったのかなと。


脚本と製作で……と言うよりは、東京の上層部と大阪の現場で何かあるのかも知れません。

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