細砂沙漏

 粉っぽい問題を可視化して耳に当てる、ふわふわと漂う冬の麻をつらつら腐海と縁に付加してしまえば。勢いをなくした占いがぴたりと停まるような、真新しいカタチ。窓を破って白煙を引いて声を放つ。聞こえの良いハープの音色が素通りするとき、明け暮れる余波で飲み込まれることとは、おとぎ話になれなかった幻灯機らしく。

 なんて今更の告白でしょう、死角がないのはナケナシの金をはたいて印象を狩っただけ。それで入れ物をしごき、及ぶところで堅苦しい挨拶と底に溜まった、車道に飛び出した十字架を背負って、同意するように一般化されていた。純粋な雪解け水。あなたに。

 霧分けて うまれおちる、喉笛を裂いて絶命する前に自壊する。陰湿な殺し方、兄弟げんかとごっちゃになると決まっている、味音痴な濃度が褪めるまで手を緩めないで。吁 華々。

 殺傷能力の少ない案内図は尖っている。頭痛が開き線を引き直す曲がり釘の部分、凶器はなにか間に置かれ金魚のフンのようだ。肢体に無知を奮いながら、始終奏でたたらを踏んだ、これではまんべんなく舞踏だ。

 痛みつけているのだ、飢えた踏み跡が見せしめとして人間味のないしわくちゃの子を、ハトロン紙で閉鎖する。少しの箱に犇めくだけの(雷鳴/割れ鐘)多く人達の言うところに、罪を犯したかれらは知らない顔を決め込む、怯える相手に銃口を突きつけて月を愛でるように、総てが途切れているというのに。


午後9:32 · 2023年1月4日

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る