第3話 君との出会い
そこにはプリンカップのような物がずらりと並んでいた。なんだろうと思ってしゃがんで見ると、小さい容器の中に「ベタ」入れらていた。その容器の中は酷く濁っており、「ベタ」が泳げるスペースなどなかった。「可哀想に...」そう思った。値段を見たが、800円と、安かった。上の水槽の中の「ベタ」たちの値段はそれなりに高かったのに。僕が思うに、柄や模様などが良く、高く売れるベタは、大切に扱い、柄や模様があまり良くなく、あまり売れないだろうという「ベタ」は小さい容器に入れられ、雑な扱いにされているんだろうと、僕はそう思う。「同じ命なのにな。」そう思う。しかも一段ではなく二段、三段と続いており、下にいる「ベタ」たちは弱っているか、死んでいるのかもしれないと思った。じっーと眺めていたら、お姉さんが、「どの子にする?」と聞いてきた。僕は「良いの?」と聞いたが、お姉さんは「良いよと答えてくれた」どの子かを選ぶ時僕の方がをじーと見ていた子がいた。赤色のメスのベタだった。僕は「この子が良い」と言った。これが俗に言う一目惚れという物だろう。自分が一目惚れしたのは、電気屋さんのPS4以来だ。とりあえず熱帯魚飼育に必要な水槽や、カルキ抜きなどをカゴに入れ、その赤い子が入っているプリンカップを慎重に運び、レジに置いた。お会計は...約6000円です。そう言われた時は、驚いた、そんなにかかる物なのか...こればっかりは申し訳ないな。と思った。自分で働いて得たお金なのに、弟のために6000という大金を何の躊躇なく使ってくれるお姉さん....。 早く親孝行せんとな。
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