セレストの世界
蒼海
第1話 始まり
この世界には8人の夢想家(スターゲイザー)によって創造された。彼らは初めの属性を作った。水属性、火属性、風属性、光属性、闇属性、木属性、氷属性、星属性。そしてここから様々な派生属性ができた。
_ここから全てが始まった_
ゴーン...ゴーン...聖堂の鐘が鳴っている。
これから入学式が始まる。
私はツユ・ネレイド。今日からここ、王立ハロウィズ魔法学園の1年生になる。私はここで属性について学ぶんだ。私は生まれつき水属性と音属性を持っている。普通、属性というのはひとつしか出ないはずなのに、私には2つ出た。その謎が知りたくてこの学園に入った。
この学園に入学するとまず初めにチーム分けされる。4人1チームで、そのメンバーと生活していく。入学式が終わり、新入生が講堂に集められた。そこで、チームと名前が発表される。次々と名前が呼ばれていく中で、ぜんっぜん私の名前が読み上げられない。
「そして最後。ヴォルマリアチーム、ロイ・シュライザー、コウス・ディーク、トワ・リクエ、ツユ・ネレイド。」やっと私の名前が出た!幼なじみのロイと同じチームだ。とりあえず一安心。
その後、各チームがこれから生活する寮へ案内される。ヴォルマリアの寮まで来た。大きな扉を開けると、そこは白を基調とした部屋で、洋風な家具が置いてある。左右に3つづつ部屋があり、奥には立派なキッチン、その隣にバスルームがある。部屋の中は自分の好きなようにしていいとの事だ。
一通りの説明は終わり、初日の授業は終わった。まだ午前中だしな...図書室にでも行ってみようかな。
「はじめまして」
緩くウェーブのかかった白い髪の端正な顔立ちの落ち着いた雰囲気の青年が声をかけてきた。その髪の間から見える瞳はレモンのように透き通った黄色だった。
「僕はトワ・リクエです。これからよろしくお願いします」
トワはそう言って微笑んだ。私は心の中で"美しい"という言葉しか出てこなかった。唖然としていたらふと我に返り咄嗟に挨拶した。
「ツユ・ネレイドです。こちらこそよろしくお願いします!」
「おっ!俺も混ぜてくれよ!」
急に誰かが私たちの会話に入ってきた。
そこには、ショートカットでルビーのように赤い髪、夕日のようなオレンジの瞳の元気な青年だった。
「俺はコウス・ディーク!よろしくな!」
そういうと、コウスはニカッと笑った。
いつの間にか自己紹介大会が始まり、それを察知したロイも来た。
「俺はロイ・シュライザー。よろしく。」
相変わらずクールだな。でもその海よりも深い青髪に空のように爽やかな水色の瞳、整った顔立ち、勉強もスポーツも出来て優しいときたもんだから、ミドルスクールの時は何人の女子に告られたんだか...
「そういえば俺らのチーム、リーダー決めてなくね?」
「そうだね。だれにしよっか?」
そうだった。各チームに1人リーダーを決めなくちゃ行けないんだった。
「僕はツユがいいと思うよ」
「あっ!俺も俺も!ツユだったらみんなをまとめてくれるだろうし!」
「えっ!」
「...俺もツユがいいと思う」
「ちょっ!ロイまで!」
チームリーダーか...ちょっと荷が重い気がするけど...
「ツユ、どう?無理にとは言わないけど...」
トワの優しさが逆に断れなくなる...
「...わかった。やってみるよ」
「ありがとうツユ!なんか困ったらいつでも俺らに言ってくれよな!」
_こうして私たちの物語が幕を開けた_
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