第62話

冬華は俺に思いっきり叩かれるようどかされている。

 警察が見たら誤解しそう。まぁ音が入ってるから大丈夫だと思うけど。


 「私はゆうに必要にされないくらいなら死ぬ」


さっきから同じことを繰り返していっている。


 そして、警察が来て冬華を抑えてくれた。

 女性の警察官が冬華のことを抑えている。


 「ゆうくん、今度は姉の方かい。」

春香の時に俺が一番関わった人だった。


 「そうです。今度は自殺をしたいみたいです。」


「苦労するね、君。」


「はい。」


「ゆうくんも来てもらって良いかな?」


勿論、断れないのでご一緒した。


ーーーーーーーーーー


 義母と父親と春香がやって来て俺含めて話をした。その後警察に家まで送ってもらった。その間、家族は一言も話さない。


 義母は冬華と春香で3人で話があると言って上の部屋に行った。


 父親はどうしても俺と話がしたいと言った。流石に送ってもらって直ぐに家から出るのは失礼だから話すことにした。


 「で何?」


「真剣に考えたのだが、離婚を考えている。」


「おそっ・・・良いんじゃない?」


「そうか、少しは考えてくれると思ったが。」


「いや、このままだとお互いに幸せになれないでしょ。」

 まぁしようがしなかろうが今の俺の暮らしは変える気がないから、父親とも一緒に暮らさないままだが、


 「義母は了承済み?」


「ああ、俺も季節(義母)もしぶしぶだが了承済みだ。あとは子ども達の気持ち次第だ。」


「嫌だー絶対いや!」

春香の叫び声が聞こえる。俺は春香と全く会って居ないから様子を知らないが、雪の話曰く事件以降一回も言葉を聞いて居ないようだ。

 

 「離婚なんかしたら本当にお兄ちゃんとの繋がりが消えちゃう」

相変わらず父親は忘れられている。


 「ただでさえ会えないのに、離婚なんてしたら、もうこんな風に集まらないといけない機会すら無くなっちゃう。」


大声過ぎて離れていても聞こえる。


 「ってお姉ちゃん何やってるの??」


「冬華!!辞めなさい!」


とりあえずまた、警察に相談だな。


 「ゆう行くぞ!」


連絡はしたけど、流石に家の中ではほっとく訳には行かないしな。

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