第72話

 雪視点


 最近先輩と会えて非常に満足した学校生活を送れている。


 「雪!おはよう!」


「おはよう、タイ」


中学と違い友達も居るから本当に楽しい。


 けど、変わらないめんどくさいことがある。

 下駄箱を開けると、手紙が幾つか入ってる。

 一つはラブレター。

 素直に嬉しいが、残念だが断らせて貰う。


 もう一つもラブレター

 こっちも悪いけど断る。


 そして、最後にもう一枚は、

 「奴と関わるな」

 これは優先輩のことを言ってる。


 たまに来るんだよね、俺にこんな手紙が。


 ゆう先輩って凄く優しいけど正直俺でさえ恐ろしく感じることがある。独特のオーラがある、俺はそれが良いんだけど。この手紙の主は直接言えなかいから、俺の方に来たんだろうな。本当は先輩を孤独にして楽しみたいんだろう。


 俺はタイと一度別れて、図書館に向かう。


 「ゆう先輩、おはようございます。」


「おはよう、雪」


「先輩、今日はなんの本を読んでるのですか?」


「それはな」


 授業が始まる前まで先輩と一緒に本を読んで過ごした。


ーーーーーー


 そういえば、最近2つ上の学年、ゆう先輩達の話を聞く。

 俺達も学校に慣れてきて、先輩達との交流も増えてきた。


 「雪くんってさぁ?」


「何?二間さん?」


「確か優先輩と仲良くていつも一緒にいるよね。」


「うん、そうだけど?何?先輩に惚れたとか?」


「違うよ!!むしろ反対、なんであんなクソと一緒に居るの?」


流石、先輩俺たちの代でも有名人です。


 あとクソ呼ばわりなのに名前で呼んでいるんだ。確か先輩は昔は皆と仲がよくその名残で名前呼びされているんだよね。

 きっと二間さんは先輩の苗字を知らないな。


 「優しいからだよ。」


「あんな文句だけ言うタイプの変態インキャの何処がいいの?」


「むしろ君はどこが悪いのか知っているの?」


「それは、姉に暴言を吐いたりとか、クラスメイトの悪口ばかり言っているとか。」


「うん、合ってるね。」


「なら、本当にクズなんじゃない!アンタも悪口ばかり言う奴と関わるのやめた方がいいよ。」


「分かったよ。」

つまり君のことだね。

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