第47話
「お姉ちゃん、、、!」
春香は驚いた表情で、冬華を見る。
「春香、、、その格好は何?早く服を着なさい。」
「、、、嫌だ、」
「嫌って、ゆうもいるのよ。」
「だからだよ、お姉ちゃん。」
「春香、、、私だって、、、私だって」
とりあえずもう少し冬華には頑張ってもう少し春香の感情を荒ぶらせて欲しい。
「春香、とりあえず服は着なさい。私がいるからどっち道無理でしょ。」
「嫌だ、お姉ちゃんが居てもやる。もうチャンスなんて、私にない。」
いや、そのチャンスも俺が断るからないぞ。
「どうしてそんなに焦るの?確かに私達は、ゆうに酷いことを沢山したよ。でも時間なら沢山あるんだから」
「、、、お姉ちゃんはいいよ。学年同じだし、クラスも同じだし、チャンスは幾らでもあったよね。」
冬華を睨んでいる。
「、、、うん。」
なんで、そんな反応なんだ。話的にそれは冬華も俺が好きってことになるぞ。
「でも、私には無い。きっとお兄ちゃんはまた家に帰って来なくなる。そしたら、もうお兄ちゃんに会うことも出来なくなる。そうなったら私は、、、私は」
春香の顔は段々と重く焦りを感じる顔になっている。
「また、誰かを虐めて、俺に今みたいに見張らせるって」
「え、どう」
やはり冬華は完璧に知らないようだ。
「そうだよ、だからお兄ちゃん、もう誰も傷付けない為にも私のことを愛して。」
「愛してたよ。昔は、、、」
誰かを傷付けなくなるなら、そのままの流れに身を任せたほうが良さそうかも知れないが、、、どうしてもやっぱりまなちゃん以外に嫌でも嘘でも好きになることはしたくなかった。本当に自分の不甲斐ないさを悔いる。ここで自分が選んだら守れることもあるのに。
「家族の愛じゃなくて、私を女として見てってことだよ。」
「それは出来ない。」
「よかった。」
冬華は安心した顔をしている。その安心した理由が俺の予想が外れて欲しい所だ。
「、、、私、、、諦めたくない。」
「いや、諦めて。あとクラスメイト虐めるのやめて」
「辞めない」
「俺のことも、金取るのも」
「辞めない」
「春香、、、私の知らない所で何をしていたの?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます