第34話

たまに、他のクラスメイトから謝罪される。

 

 「ごめん、ゆう。お前のこと散々笑ったりして」


コイツは俺の顔を見ると笑った顔する。まず、名前知らないぞ。

あと、すぐにお前呼びしてるから、謝る気ないだろ。


 無視しよ


 「待って、俺は冬華に」


無視が正解だったな。

 

 にしても、冬華は名前で呼ばれすぎだろ。

 いくら俺と苗字同じで、呼びたくないからってやば過ぎだろ。


 

 はぁ

 今度は古典的だ。下駄箱に手紙が入ってる。


 体育館裏で待ってます。


                   椎名


 

 無視しよ。

 この後バイトあるのに、こっちの都合を考えず決めているんだ。どうせいい事ない。


 

 そして、また次の日朝。

 「ゆう、おはよう。」「ゆう」「うわっ、」「また、いるよ」


 そして、昼休み。

 

 「ねぇ、はやく学食行きたいんだけど」

 道を塞がれてしまった。松本さんに、女の子に塞がれのるはダルい。


「どうして、昨日来てくれなかったの?」

はぁ、静かでマシな方だと思ったのにな。


「ぁあ、あの手紙ね。バイトあるから」


「そうだったんだ!じゃあ今日は放課後来て。」


「今日もバイトだし、無くても嫌だ。はやくどいて」


「えー、、、そんなー、、、」

 どかないし、だるぅ。 

 

 「なんで、放課後?今じゃダメ?」


「え、それは、その、、、今だと他の人がいるし」

 何その、怪しさ満点な話と動きは


 あ、、、なんか嫌な考えが浮かんできたな。

 それは無いと思うけど。俺は春香のことを思い出す。

 どうせ仲良くする気ないし、噂広まって嫌われても、別にいいし


 「もしかして、俺のこと好きなの?」


「えっ??このタイミング告白??」


「何言ってるの?聞いただけなんだけど。体育館裏に呼ばれるなら、俺の場合は暴力を振られるけど、普通ならそう思うでしょ」


「たしかに、、、いいや、来てくれなかったし。私も覚悟決めた!

ゆう私が付き合ってあげる。」

なんで、俺が告白する側みたいになっているの?


 「嫌だけど」


「えっ??ごめんもう一度言って」


「嫌だけど」


「なんで、私のこと好きだったんじゃないの?」

 どこで、そう思った?


「いや、陰でゴミ扱いしてた人を好きになるわけないじゃん」

 そもそも、俺はまなちゃんのことが忘れられないけどね。


 「、、、知ってたの?」

ドン引き。いくら陰で言ってるとはいえ、たまに聞こえるし、

見る度に嫌そうな顔してただろ。


 そして、松本さんは泣きながら去った。

 

 

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