第27話 エピローグ


ふぅ、ライブ終わった。疲れたな


 

 「みんな、お疲れ様」

 「お疲れ」

 「ん」

 「お疲れ様」


 「いーや、天ちゃんが一番やる気が合ったね」


 「あはは」


私はあの時をゆっくりと思い出す。


 ***


 「みんな、夏祭りでサプライズライブをする事になったよ」


 「おお」

 「ライブ」


 夏祭り? ライブ?


 「天ちゃん?」

 「あ、え?」

 「大丈夫? 夏祭りでギター引くんだよ?」



 夏祭り? ギター? あ、、、、そうか。思い出した。ふうちゃんだ。委員長はふうちゃんだったの? 私の初めてのファンなのに忘れていたの? あんな事があったけど忘れちゃダメじゃん


 「ねぇ、雫石」

 「どうしたの? 天ちゃん?」

 「私、このライブが始まる前にやりたい事があるけどいい?」


 「いいけど、遅刻しないでね?」

 「大丈夫だよ」

 「そう言って前のライブ結構、ギリギリだったじゃない」


 「多分、大丈夫」


 「不安」

 「本当それね。春の言う通りね」


 「気をつけろよ天」

 「うう、平気だよ」


 「きっと、大丈夫だよ。ねぇ、天ちゃん?」


 「だい、大丈夫だよ」

 

私は絞り出すように言った。


 「ごめん。前言撤回するね。不安だよ天ちゃん」

 「確かに今のは不安にさせる言い方だった」

 「ん」



そんな感じで私たち『Airisu』のライブが決まって行った。



 ***



 「まぁ、結局、天はギリギリだったけどなぁ」

 「不安が的中したわね」

 「ん」


 「ごめんって」


 「いいよ。いいよ。間に合っただし」

 「ん」


 「それに天ちゃん、今まで一番よかったよ。何か悩みも取れていそうだったし」

 「あ、えっと」

 「言わなくていいぞ」

 「ん」


 「え?」


 「だって私たちは何もしてないから知る必要なんてないだよ」

 「そうだぜ。私たちは相談に乗っただけだしな」

 「ん」


 「ありがとう」


 「気にするな。困った時はお互い様だ」


 「あ、もう、鈴にセリフ取られた。私も同じだよ天ちゃん」

 「ん」



雫石の言葉に同調するように春も両手を上に上げた。



---ひゅぅーバン



 「花火」

 「キレイだな」

 「ん」

 「、、、」



空にうち上がる花たち、赤、青、緑、黄様々な色が混ざりあい一つの花畑を作って行く。花たちは一瞬で枯れて行き、たった数秒の儚い光が溢れて消えていく。



 「今回、ライブをやって良かったね」

 「ええ、そうだな」

 「ここから見れる何て思いもしなかったよ」

 「ん」


 「花火、またこの4人でみたいな」



私がそうぽつりと溢すと鈴が



 「来年、また来ればいいだろ」

 「ん」

 「確かにそうだね」


 「ふふ、そうだね。来年もみんなでみたいね」



そんな風に会話をしている時、バックに入っている雫石のスマホが点滅して何かのメールが入ってきた。


    __________


次回、掲示板回

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