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「おはようジニア、邪魔しちゃった?」

「スピカ」


 様々な薬品の匂い、機械の音。ぎりぎりまで抑えられた照明。


 スピカはジニアのデスクに新聞とおやつを置いた。


「私、行くわね」


「待って、朝ご飯、つきあってくれない?」

「いいわよ」


 ジニアはゴーグルを外して、調理台にしている銀板をデスクに置いた。


「ねぇスピカ、この間私、パン切り包丁を新しくしたの。お皿も。きゃっ、曲がっちゃったわ……」


「大丈夫よジニア。あっトマトの汁が飛び出しちゃったわ!でもちょうどお皿の上でハートみたいな形になってるわ。今日はいいことあるわね」


 おやつのプチタルトをまですっかり食べきり、二人はフォークを銀板に置いた。


「ジニア、体は大丈夫?」

「もちろんよ。スピカはどう?」

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