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ギィ、という大きな音を立てて、スピカの碧の枠組みのランタンの扉が開いた。
ふぅ、という息をかけると、スピカの青が広がる。
生まれたばかりの
毎日の空のような、爽やかで、少し雲があるようで、心強い、ジャックのランタンの青。
同じ青でも、それぞれの青が、ふたりの真ん中で溶けあっていた。
どこか温かい青。
人の心の重なりの分だけ、真ん中には暖かい色が生まれるのかもしれなかった。
「スピカ、僕、バランじいのお店で働いているんだ。書類を整理したり、領収書を整理したり、雑貨はひとつも売れないけど、バランじいの研究を買いに来たお客さんに居心地よく過ごしてもらえるように掃除して、お店のランタンを灯してるんだ」
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