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 友だちを見送った後は、嬉しかったような、きゅっとするような、ランタンの灯りのような、静かな気持ちになる。


 ジャックは少しその場で夜空を見上げた。


 静かな空に浮かぶハッティワークスのガラスの気球が、ジェイクの瞳にも見え、スピカの笑顔にも見えた。


 弦のメロディーがだんだんと大きくなってくる。


「城の外から聴こえるんだ……」


 音楽を求めて、ジャックは城を後にした。


 夜風の中で、沢山の人が、思い思いに楽器を奏でていた。


 来た時には見えなかった景色が、ゆっくりと歩くジャックには見えた。



 あの色も、この色も、知っていた。



 一人になって、ゆっくり周りを見回すと、自分が周りに関わった仕事たちが見えた。

 自分を見守る人の技や思いやりも、見えた気がした。

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