55
「よくぞ聞いてくれた!」
「あら、ジャックさん。聞いてあげなくてもいいのよ。まったく、この人。本当におっちょこちょいなんだからね」
「ぐぬぬ」
ははは、とジャックは笑った。
「まぁ一応その人、ガラスのことだけは……頑張ってるからね」
「むぅ」
「さ、私は帰るけど、痛くなったら遠慮なく来てね。はす向かいの病院に住んでるから」
マーサはリネンのバッグにエプロンや三角巾をてきぱきと詰めながら言った。
「バランちゃん?ジャックさんにスープを飲ませてあげて。……できるわよね?」
「う…うむ」
「書いておいたけど、……ジャックさん。困ったら病院に来てくださいね」
「大丈夫じゃて!」
小人のおじいさん――バランさんはマーサをぐいぐい押した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます