未定

@ruikun2019

第1話

あれが悲劇の始まりだなんて思っても…いなかった…。


20XX年4月 私、梅水美波は、地元の女子短大に入学した。今ちょうど入学式が終わる直前である。短大付属高校からエスカレーター式で入学したのだ。もちろん高校からの友達も何人もいて学校生活も安心で学校生活が楽しみで仕方なかった。入学式が終わった。さてと何して帰ろうかな、と美波が立ち上がった瞬間

「美波!」

美波を呼ぶ声が体育館を駆け巡るほど大きな声だった。「おーーい!ちょっと今1人で帰ろうとしてたでしょ!」と私の行動を見据えていたのは、松原チヒロ。小学校のバスケのクラブチームから一緒で中学校は違ったけど高校からまた一緒になった人だ。ショートカットがよく似合っていだが、バスケを引退して少し長くなった髪の毛もとっても似合っている。

2年付き合った彼氏もいて幸せそうだ。

彼女は、生粋のアニメオタクで1日に何十本も家でアニメを見ている。性格はとても明るい。固定の友達で周りを固めているが、徐々に新しい友達を増やしていくタイプだ。「ちょっとチヒロ、めっちゃ声大きかったよ!?」とチヒロを後ろから注意してるのは、

高内麻耶。美波と好きなアイドルグループが一緒で仲良くなった高校からの友達。小柄で少し茶髪ロングで目が大きくて可愛い。信頼している人には心を開くが、話したことない人に対して少し緊張気味になって静かになってしまう。

「ごめんごめん!」と謝るチヒロに叱る麻耶。

あと2年もこの光景見続けるんだ。って微笑ましくなった入学初日であった。


時は経ち、夏。

少しずつ学校に慣れ始め、土日は居酒屋でバイト、平日は朝から夕方まで学校。その後もバイト。そして課題やレポートに追われる日々が続いているが夢を叶えるためには一つも手を抜かないように全員真剣だ。

でも少しだけでも休みが欲しいしお金も欲しい。遊ぶ時に着る服も化粧品もおしゃれになる道具の1つや2つ欲しいが、バイト代は全て推しに使ってしまう。

まさに今の時代を生きている女の子だ。

でも休む時間がない私たちにとってお昼ご飯を食べる時間が本当に幸せである。3人でテーブルを囲み麻耶のお弁当をつまむチヒロ。それに気づかずお弁当袋の中の箸を探している麻耶。本当に面白い。いつまでもこの生活が続くといいな。


その日の夜、お風呂上がりチヒロからメッセージがきた。

「美波!明日真くんが、学校まで車で送ってくれるって!」

え!?真くん!?

小学校の同級生である。実はチヒロと真くんは中学校の時に付き合っていたらしいが別れた後もこのように仲がいい。真くんは眼鏡をかけていて、身長が小さくて少し丸い体型をしていた頃の記憶ですっかり止まっている。会いたいな、と思って「是非送っていって欲しいです」と、返した。


翌日、集合場所で待っていると真くんが車でやってきた。私はチヒロに、「後ろに乗って」と言われ、車に乗り、「真くん久しぶり!今日はよろしくお願いします!」と、顔をあげるととんでもないほどのイケメンが運転席にいて「久しぶりーーーい」と言うのだ。「!?!?!?!?」車を乗り間違えたんじゃないか、と心配になり、チヒロに「待っ、え!本当に真くん!?」と聞いたら「そうだよ、かっこよくなったよねー本当に」と運転する真くんの肩を叩いた。「うっせ!」と照れるようにやめてやめて。と手を横に振る真くん。私は衝撃で朝から頭がいっぱいになった。

その日をきっかけにるいくんとメッセージのやり取りを始めたり、仕事が休みの時学校まで送り迎えしてもらうようになったり、休日は2人で遊びにいったりもした。そしてある日、真くんから告白され、次第に惹かれつつあった自分の心に正直になりお付き合いすることになった。

「私は付き合うと思ってたよ。真くんの美波へのあのデレデレの顔、知らない人が見てもわかるよ!」と、笑いながら話すチヒロ

「私も会ってみたいなぁ」とずるいずるいって駄々をこねる麻耶が本当に可愛い。

でも私は内心とても焦っている。学校とバイトのせいで真くんと会える時間とお金が全然ないのだ。推し活は少し中断しようと決めた。それでも麻耶と推しの話は止まらない。

突然チヒロが「ねぇ!このバイト良くない?」とスマホの画面を見せて言った。

「最寄り駅の近くホテルのコンパニオンだって!時給3000円で2時間だけだけど、週に何回もあるらしいよ!」

時給3000円!?!?!?そんなことあっていいのか。不安になりながらも最寄駅のあのホテルか…利用したこともあるし、そんなに稼げるならそっちに行きたいな…と思い、思い切って申し込んでみた。


後日、採用メールが来て、2日後に仕事開始です。と連絡が来た。面接も履歴書もいらないらしい。

それでバイトが出来ると言うのはとても不安なものがあったが、それなりに若い人もいると担当の方に聞いたので少し安心する部分もあった。


2日後の今日、最寄りのホテルにチヒロと着き中に入った。麻耶は、怖いからいいよ!!と言われたため今日はチヒロと2人っきり。麻耶の反応が正しいな、、と思いホテルの中に足を入れ、受付の方に「すみません、コンパニオンのアルバイトできました。どこに行ったらいいかわからなくて、」と話していたら近くにいた担当の方らしきひとが近づいてきて、コンパニオンの方ですか?でしたら、二階へ上がり左手のお部屋にお入りください。と案内を受けた。ありがとうございます.と言って部屋に入った。

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