2023.08.03(木)
2023.08.03(木)
日が替わって、お酒を飲みながら、X(Twitter)のDM機能で人とやり取りする。
朝食はレトルトの、中村屋のカシミールカレーを食す。8月に値上げになるということだったので、7月中に3パックだけまとめ買いしてあった。
食後、ローダン43巻の後半部「権力への鍵」を読む。
p.188-p.189
《わたしが摂政と交替したら――ローダンはどう考えるだろうか? わたしはテラのポジションを知っている。それどころか、地球人類の弱みと強みには、他のだれよりもくわしいのだ。
わたしがかれと太陽系帝国を征服にかかる――ローダンとしてはそう考えるはずだ。少なくとも、テラナーがあまり思いあがらぬようにそこここで手を打つのではなかろうか、と。
ローダンとわたしの仲がいつかは危機を迎えるに相違ない――わたしはそのことをほとんど事実として確認した。その問題はこれ以上考えない。ロボット摂政を排除できなければ、そんなことを思い悩んでも仕方ないのだから》
地球人のローダンと、生粋のアルコン人のアトランでは、おなじことに処すときでもここまで考え方がちがうのかと思えるエピソードが満載だった今回の話。権力中枢である摂政を惑星もろともアルコン爆弾で壊してしまって、テラの当座の危機を回避することが先決とするローダン、しかしこの手段を採用すると、のちにアルコンの植民地や異種族が反旗を翻し、混乱と騒擾が何年も何十年も場合によってはもっと長い期間つづくことになるだろう。
アトランは水晶王子として、一万年前に艦隊を率いてアルコンの母星を飛び立った元提督として、アルコン帝国のなしとげてきた数万年の歩みをその双肩に担っている。いまや退廃著しい同種族の体たらくに忸怩たる思いを抱きながらも、それでもこれまでのわが種族がなしとげてきた偉業と、頽落のなかにあるとはいえ現在までのこの繁栄の礎には、多くの科学者たちの努力による技術の蓄積があった。これを無にするわけにはいかない。なんとかして、摂政の機能を停止させて、アルコン人の手にアルコン人の運命をゆだねられるようにしなければならないと堅く誓っているようであった。
アトランとローダン。種族を異にする二人は、決定的な対立に陥りかけるが、ぎりぎりのところで摂政を破壊することなく、平和裏に摂政からアトランへ権力の移譲が行われた。安全システムA-1の機能のおかげであった。アトランがバリアを前にして摂政との間に通信を開き、自身が正当なアルコンの血筋のものであることを証明するだけで、ことはとんとん拍子に進んだ。まるで映画『十戒』でモーゼの前に海が真っ二つに割れるみたいに、アトランの前にこれまで見えなかった道がすっと開けたような気持ちを味わった。
シリーズをずっと読んでいながら、なかなかないカタルシスだった。
読書中、永井真理子さんのアルバム『やさしくなりたい』を一周し、その後、カネコアヤノさんの『祝祭』を流す。たまにきくカネコさん、やっぱりいいな。
9時就寝、昼2時起床。
いつもより1時間早く目が覚めてことのほか元気なので、2時から夕食を作りはじめる。今回はイカのトマト煮込み。イカはお好み焼きに入れたいなと思っていたけど、急遽変更してトマト煮込みにした。家で採れた、熟れている大きめのトマトを3つ湯剥きして使用する。ほかにタマネギ・ニンニク・しめじ、白ワイン・顆粒コンソメ等を入れて作った。仕上げはもうすこし煮詰めた方がよかったけど、時間をこれ以上取りたくなかったのですこししゃばしゃばの状態で盛りつける。ほかにバターとkiriのクリームチーズを小皿によそって、バゲットを半量一緒に食べる。イカはやっぱり調理したてがやわらかくていい。
3時入浴。
入浴後、鈴木涼美さんの『グレイスレス』(文藝春秋社)を読むことにする。2023年1月刊行。前回の芥川賞の最終候補作。村田沙耶香さんや川上未映子さんの作品を読んでいても感じるけれど、作中に男性がほとんど存在感をなさない感じの作品だと思われた。祖母・母・娘という三世代のラインで人物の軸が構成されている。まだ40ページくらいしか読めていないけれど、どんな話が展開されるんだろうか。
この作品はAV業界の話になっている。ネット配信される系統の、AV撮影の化粧担当という仕事についている主人公。どこまでがリアルに即したものか、どれくらいの取材によるものかはわからないけど、ふだん知らない世界だからそれだけで結構面白い。
7月は半分がローダン関連の読書だったから、8月は文藝作も気持ち多めに読んでいきたい。
6時前、ドリップでコーヒーを淹れて、それを飲みながら、今週の青春アドベンチャー、窪美澄原作の「夜に星を放つ」の聞き逃し配信で一話と二話を聴取する。ふとひさしぶりにラジオドラマを聴きたくなってしまった。話の内容に触れてみると、どうもこれはちょっと夏休み仕様なのかなと思わないでもない。以前は青春アドベンチャーはカジュアル寄り。FMシアターは文藝よりといった印象があったけど、いまもそういう役割分担で合ってるのかな。
亡くなった姉の元彼氏との関係をどうしたいのかわからない主人公。付き合っている相手が子持ちだったことを知った主人公。婚活に興味があるみたいで、話はまだ二話が終わったところ。全十話なのだけど、今後どうなっていくんだろう。勤務が終わったあと、三話と四話を聴いて本放送に追いつくつもりをしている。
6時半、仕事へ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます