再開

十四話目突入〜


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 リンがパウ・ベアーと戦ってから一週間経った。


「はあ………」


 ため息を吐くリンの表情は優れていない。事実、リンの気分は沈んでいる。

 あの日からリンの成長速度は徐々に下がってきている。

 ちなみに今のリンのステータスは


────

名前:リン・メイルト

Lv.15

ランク:E

筋力:153

体力:161

耐久:110

敏捷:165

魔力:162

精神:125

〈所持魔法〉

【クリエイト・ウォーター】

・市販魔法

・水生成

偽りの英雄ファルシュ・ユナイト

・昇華魔法

・身体能力急上昇

・発動対象は術者限定

・発動後、要間隔インターバル必須

愚者の足掻きフェルズ・アダマント

・昇華魔法

・攻撃力急上昇

・一撃必殺

・威力は込めた魔力量に依存する

【フリーズ】

・市販魔法

・氷結魔法

【ティンダー】

・市販魔法

・着火魔法

【ライト】

・市販魔法

・光源魔法

〈所持技巧〉

【未来視】

・数秒先の未来を見ることが可能

【操作画面】

・自己ステータスの閲覧可能

・マップ表示

・アイテム収納空間作成

【気配感知】

・市販技巧

・半径100m以内の気配を感知

【百折不撓】

・自己再生

・心が折れない限り体は再生する

・魔力や体力にも適応

【気配遮断】

・市販技巧

・自分の気配を薄める

【衝撃緩和】

・市販技巧

・受ける衝撃を少し減らす

【暗視】

・市販技巧

・暗闇でも見えやすくなる

【持久力強化】

・市販技巧

・体力減少量が少し減る

────


 となっており、一週間経ったにしては成長が遅すぎた(それでも他の人よりは速いけど)。


「はぁ………今日はどうすっかなぁ………」


 最近面倒なものに絡まれているのもあって森に行くのも少し憂鬱だ。まあ、無視し続ければ相手もそのうち飽きて引いていく可能性もあるのでリンは基本的に無視しているが。相手の方が弱そうにも見えるし。


 でも、面倒なことには変わらない。


「はぁ………」


 最近ため息の回数も増えてるなと、そんなことを考えながら依頼の紙を見ていた。

 レベルは上がらないけどお金は貯まる。それを目的に色々と見ているのだが。


「良さげなのがないな………」


 どれも今のリンが受けるにはレベルが低すぎるものや少し面倒なものばかりだ。


「あの面倒事を片付けたら解決するんだろうが………」


 最近ちょっかいをかけてくる鬱陶しい三人組。倒そうと思えば倒せるのは間違いないが、三人相手にひとりじゃ少し面倒だし、裏に控えている人物はもっと面倒だ。


「俺になんの恨みがあるんだろうな………」


 この街に来てから冒険者らしいことしかしていないリンからしてみれば、彼らの行動は意味不明の一言に尽きる。


「人に構わずに、自分を鍛えてる方が有意義なのにな………」


 自分が強くなることしか考えていないリンからしてみれば、本当に無駄な時間を過ごしていると言えるだろう。


「今日は魔石と素材回収に専念するか」


 結局、いい依頼が見つからなかったリンは依頼を受けることを諦めて森に出発しようと席を立ち上がる。すると


「あ、えっと………」


 リンの後ろから聞き覚えのある声を聞いて振り返ると、そこには


「えっと、久しぶり………」

 

 マロンが立っていた。

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