第18話

メニースターズ

私の旅団 第18話


レムーア軍の船は小大陸の最北部へと迂回した そしてここからは陸路でやや南東

そこに向かう予定だったのだ 暫く進軍すると目的の拠点となる場所が見えて来るが


※酋長の村から北回りだった場合浅瀬に乗り上げて座礁する危険があった為逆回り

距離的に2週間ほど遠くになるが 地形に違和を感じたピジョンが正解だった様だ

海賊達と予期せぬ衝突があったが 上陸を果たし佳境となる古めかしい建物へ――


「道なりに進軍してみたけれど また病気が再発かも 最初の勢いはどうしたの、

全然楽勝じゃないから小説は、ふて酒してるならオリーブさんにも飲ませろ!」

「麦酒もどきで我慢してる身にもなってくれ この飛鳥の生きがいを制限とはな」

「あーここって原案でも大幅に修正してるんですよ確か ライオネルですが何か」


始めから完成された物語は不可能なのだ、手直し無しの執筆者がいたら天才では

清酒は磨き上げてこその大吟醸だろうに(酒造方法をよく知らないニワカだがー)

ここでギルメンにターンを渡すと崩壊のフラグを画策される 奴等は危険思想だ

なのでレムーア軍の力で頑張って頂きたいと思います、君達側がメインでしょ!


「言われなくてもそのつもりだけどね、成長したのはマスターだけではないわよ」

「成程 分からんが俺達は10人でワンチームさ 奥の方に古い基地らしき建物だ」


現在の時刻は夕方だろうか、陸路の獣道は避けて沿岸側を迂回して上陸しているが

高所ではない まばらに植木や形の崩れた小山が見受けられるが基本的には土道だ

そしてマリー達の行く手の先に見慣れない兵士の姿、いや人間ではない 機械兵が

驚いた事に数種のドラゴン系の魔物がこちらの様子を伺っているのだ この場所は


「・・・シンニュウシャを検知」

「・・・グルルルル」


「驚いたな カラクリ兵がお迎えとは 幻想とはこれ如何に」和風じゃないぜ義信

「ロボット兵ですね、グルメが大袈裟になるわけです はっは」だろ サーシャ。

「どうやらお友達という訳にはいかない様だな 海賊の次はこれか」疲労のハイマ


古ぼけた城らしき城門の前に僅かな光を放つ宙に浮いたリーダー格の精霊の様な姿


「帰りなさいこの神殿には入れさせませんよ 変ですね 初対面のハズです我々は

私共の責任ではありませんので・・・お引き取りを 常人が訪れる場所ではない」


「ここで撤退したら未完で炎上か 船の沈没は回避したと思ったが」やだレオ様♪

「私達に後退は許されない、このピジョンと仲間が先へ 戦闘が目的ではない!」


「一体これは 私の知っている主人ではない様ですがここに立ち入る意味を知っているのであればその時が来たのだろうか、私達はここの監視を任された者です」


「ふう、お役目ご苦労様 でも私達昔の主人知らないから入れてくれそうにないのよね♪ そうだっけ?  入口より向こうの建物内に尺を使えと イベントよユー」

「ったく また手抜きしようとしてるな 大魔導士には分かるんだからね この」


「・・・ワタシタチノシュジンデハアリマセン! ハイジョを」

「私は君達の事は知らない しかしこの聖域に入れるだけの資格をお持ちなのか

立ち会ってみれば分かります、この場で(レムーア)を名乗るのであるならば」

「お仕事お疲れ様と言いたのだけれど 今回は小説なのよね私等、混ぜてるけど

画像も使えないのに何でこんな苦労してるかは後でタコ助に問い詰めてよね~w」


レムーア軍の目的は建物内への潜入なのだが不意の訪問者に牙を向く機械兵達だ

不本意な負傷はこちらとしても避けておきたい、最速で基地への入場を目指す!




             その頃 ネクロス皇国内

「あーあ、今月からまた増税だぜ チッ ジェラール様の時の方が良かったよな」

「しー、声がでかいよお前 仕方ないだろ跡を継いだのが側室の息子なんだしさ」

「利権絡みだろ レッツィ様は欲のない優男、貴族連中は正直って事だろうなー」


                某詰め所

「くそ、領土改革の重荷は全部アドラ団任せか やってられんぜ 抜けようかな」

「オイオイ 正規軍に移りたいならお土産を進呈が条件だぜ 用意出来んのかよ」

「ふん 世の中金次第か、次のお仕事はどの地域だか 下品な風刺まで配布とは」



皇帝ルドンと皇后は帝都で贅の限りを尽くしながらさらに領土を広げようと画策、

自国内からも不満の声はあがっていたのだ、前王ジェラールの権威は既に皆無的

現状に異を唱える事の出来る人物は必然的に息子のレッツィのみなのだが―――

劣っていた、腹違いの弟に、全て、容姿、振る舞い、実行力、影響力、威厳すら

甘やかされて育ったわけではないがルドンが優秀過ぎたのだ、配下は離れていく


母親である王妃が他界した事により国内は偏りだした、結果がこの有り様である

このままいけば将来的に理由をつけられて追放されるのは想像に難くはないと、

王室の嫡男ではあるが 現在の皇后は第2夫人だったアマンダなのだ 憎いはず

母の毒殺の証拠が掴めないまま、あまつさえ継承で弟に帝位を奪われた愚兄だと

皇国民も馬鹿ではない 国を背負う指導者として器のある方に権力は流れるのだ

だがルドン側のやり方はダーティである、何かきっかけが欲しかった、打開の。



            某宿屋(健全でお願いします!) 

「カチャカチャ、もう会うのは辞めにしないか 私もそろそろ潮時だろうからな」

「・・・悔しくないの? 私が言える立場ではないけど 貴方がそう言うならば」


              (テーブルをドンッ!)

「納得などしてない! 父も高齢だ、君まで巻き込んだらそれこそ、策士だ奴は

正統な理由なしに内乱には出来ない、私の発言力では貴族達はついては来ないさ」


部屋で密会している男女は数年前から切り出せなった言葉がある、諦める気か!


「ねえ、立場に拘ってるから苦しいんじゃないの? 今話題になっている風刺、

皆は嘲笑うけど精鋭らしいわよ ミスト島の噂、貴方の耳にも入ってるでしょうに

ギルド連中が懇意にしてる これ以上は私の範囲外・・・身分が何よ! 畜生が」 


割とよくある情景だと思うが周囲の意見を汲むならこの流れが自然と、(よし!)

厄介なのはギルメン達と仲間扱いされている事だろう、余り怒らせない方がいい。

ヤツラに尺を取られる訳にはいかない! マリー達の本質は皇国の内情ではない

                   ・

                   ・

                   ・

「HEY、ブツブツ言ってる間に建物の手前まで来てるのよ、パンドラさん達は」w

「この場所は討伐目的じゃないんだろ? 俺達の目的を果たさないと」流石のレオ                

「ヒロインが鼻くそほじるわけないじゃん 画像あったら殴ってるだろうね~♪」


ふっ 困ったメンバーだ全く シーン変更すら文章表現のこの面倒さよ、さてと

後はピジョン君が代行するだろう、大元は崩してない 恋愛話など青くてかなわん

いつの間にか入場していた面々 甘やかしては成長は難しい 自分達の道をいけ!


「皆お疲れ様 ガーディアン達には気の毒だけどこの時代は私達がこの要を占拠

これでいいハズ、状況を見ながら各方向に船で移動出来る拠点だからね 此処は」

「わざわざミスト島からここに移動したんです、中継地点でアトランティカと講和

ここまでは理解してますこのサーシャ 剣術以外は疎いので後は説明を待ちます」


「最初に大陸の位置関係だろ、俺達が皇国の領土内にいたら投獄されるぞ」レオだ

「皇帝ルドンの他に派閥があるなら関わりにならない方が無難よ 利用されるから

ミスト島にも本大陸の兵士がいたから何かと都合が悪いんじゃない」オリーブさん

「島からは中央に貨物船以外は定期的に出てないと聞いた、許可なしで戻れんさ

一般の旅行者としては入れないからその時点で移動が制限されるだろ」飛鳥氏だ


「我々が西軍と戦った時に黒い甲冑の男がいたな、アトランティカが利用していた

何か本国側でヘマでもしたのでは? 戻れない理由があるんだろうさ」ハイマ氏か

「派閥に関与はせずとも最初に関所側で戦闘になっておるぞ我々は、忘れたのかな

基本的にはお尋ね者 海上で発見されては報復される可能性は高いな」義信さんだ


「ならば元々監視されていない最南の島に移った方が戦略を立てやすい、今後のね 

私達の祖国らしいからこの周辺の土地は パンドラさんサブヒロインなのよこれ」

「最南よりもう少し西側なのよマリーさん達の本拠地は、アトランティカは北東側

ミスト島を基準にした場合ね 街で販売してる地図には載ってないのよ両方共に」


「丁度我々とアトランティカの中間の場所に位置よミスト島は 中継地点として

現状は講和という方向が望ましい。また敵対すると面倒だしさ」マスターは語るが

「両陣営として緩衝地に中立場所を設けておけば再戦になった場合に交渉の場に、

大国を攻めるのであれば、二分の計の方が注意を分散できるさ」ライオネルだな

「私達はアトランティカ側と同盟関係ではなく停戦状態、成程 続けてください

両陣営もミスト島から戦術は取りにくいと はっは サーシャは理解したと」w


「そうよ、我々は一般人ではなくレムーア軍を名乗っている 元々常人ではない

そろそろヒロインが目立ってもいい頃でしょ、次回の大詠唱を読者が望んでる」

「我々があのままミスト島を占拠しては新しい火種の元になるし、町長が代表よ

東西同盟の為に手を貸した事実で引き下がるのが最適だと、このピジョンはね」


どうやらマリー達の軍事会議に心配は無粋だったらしい 人は成長するものだな


「最南東地域でもそれなりに大きい島だし、いざこざに巻き込んで皇帝達に宣戦

そのカオスも捨てがたいけど繋げるの面倒だからパンドラさんは却下したのよ」

「え ちょっと待ってください 大体サーシャはついていけてるんですが皇帝?

 我々とアトランティカ文明ではつり合いが取れないのでは・・・ですよね~」

「最初はグルメ目的の旅行なのよオリーブさん達 派手にしないと許さないって

残念ながら皇国の一般兵とは戦力差があるわ、敵もTUEEEほど戦いは過熱なの」

「普通に考えると〇〇大陸が相手だがそのままは危険だ色々と、飛鳥は構わん!

小説でも一切手を抜くな、むしろ原案を超えろとさ これが需要の回答だとはな」


 ⚡

BGM無し~ m9(^Д^)


「この世界、古代最大の文明国家{ラム帝国}よ 我等の宿敵 ヤツラ以外無し

アトランティカ軍と講和したのはその為 今度こそピジョンとレムーア軍がゆく」

「大陸の最大伝説{ラム帝国}我々が相手になるわ、大魔導士のマリーさん達がね

そう、10名に違いない ブレる訳がない! ギルメンが思う程新参ではないのよ」

「先に扉を開いたのは実は我々ではないのだ、この飛鳥、第一部でも全力で参るぞ

筆が速かろうが遅かろうが内容まで譲るハズはない 異世界恋愛は後回しでいい」

「HEY、我々とアトランティカ軍よりラム帝国の方が圧倒的なのよ 最大国だから

手抜きでチートは通用しないと思いなさい、地味なプロレスにお客は来ないのよ」


※伝説の{ラム帝国}はこの大陸の丁度中間に位置していたといわれる古代文明だ

当時の全土の6-7割を支配下に収めたと言われていますが、度重なる天平地異有

屈強でしたが数々の呪いを受けていたとも伝えられ徐々に衰退していく事になり、

最後には火山の大爆発と地下からの毒ガスで国の中枢が消滅したと言われている。


「もう和風は期待出来んか、巨大な鬼ヶ島を相手にするわけか我々は」義信はな

「一応今回の軍議はこれ位でいいのでは 説明ばかりでも飽きるぞ」ハイマだった

「規模が小さいほうが具現化するのは速い、アトランティカ軍が我々と同時期か

当時の領土争いで互角だと推定した場合{ラム帝国}の目覚めは、不足はない!」


こうしてピジョン達レムーア軍は来るべき宿敵に備えるのであった、対峙は近い

此処に辿り着くまでに果てしない道のりを超えて来た事を有志達は知っている――


            第18話 4605文字 某日 (続)

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