第24話 他人と比較せず、自分のペースで生きよう

 メンタル疾患になって悲しくなった経験はいっぱいあります。同世代は働いていてそれなりの給料をもらっている、だけど、自分は作業所で少ない給料しかもらっていない。経済的に生活できない私は親の支援と障害年金で生活している。しかし同世代は車にも乗り家庭もつくり、充実した人生を送っている。

 同世代と同じように働きたいけど、メンタル疾患と体力的な理由で働けない僕。

 上記に書いたことは4.5年前に僕が悩んでいたことです。

 今の僕はメンタル疾患がだいぶ回復しています。3年ぐらい前からずっと寛解状態が続いています。

 周りの同世代と比較して惨めになって、勝手に自己嫌悪に陥っていた僕。その状態からどうやって脱出できたのか。書いていきたいです。

 もともと健康的で活発な少年だった僕は友達も多い方でした。

 しかし、高校のときにメンタル疾患になって、友達と関わる元気がなくなり、友達と会う機会が減りました。だからとても友達が減りました。でも地元の友達とはたまに会ったりしていました。

 そして成人して二十歳を越え、なぜか小学校や中学校の友達と頻繁に飲み会やバーベキューをしていました。彼らと会うと、懐かしくて楽しかったのです。また再び仲良くなって色々話しているときに、ふいに僕がメンタル疾患になったと話してしまいました。みんな驚いて心配していました。僕も彼らに心配されてうれしかったのでしょう、さらに彼らと仲良くなろうと、さらに飲み会やバーベキューを企画してしまいました。僕はいつも幹事でみんなをなぜか僕の元へ集めたがりました。かつての学生時代の充実していた頃を再び体験したかったのでしょう。僕は学生時代はいつも人気者でした。

 しかし調子にのった僕がいつまでも子供時代の中にいたのに対して、みんなは大人になっていました。みんなはもう働いていて社会の中で揉まれていて立派な社会人なのでした。働いていないのは自分だけでした。なぜ働かないの?と聞かれて、病気だからとしか答えられませんでした。いつの間にか、集まりの頻度も少なくなり、やがて滅多に会わないようになりました。それはなぜかというと、みんなに対して僕が引け目を感じていたからです。みんなは働いていているのに、僕は働いていていない。当然、みんなの話についていけない。僕はそれが辛かったのです。そして一番はじめに書いたような、みんなと自分を比較して、勝手に苦しくなっていたのです。

 なぜ同世代の働いていている人と自分を比較するのか?それは自分がみんなのようになりたかったからです。でも比較している限りは幸せになりません。比較していると辛いからです。

 僕は同世代の働いていているみんなに憧れるのをやめました。別にみんなのようにならなくてもいいじゃんと思いました。

 自分は自分。ひとはひと。

 自分と他人をいちいち比べていると健康に悪いです。

 だから僕は同世代の働いていているみんなと同じレベルになるのはあきらめました。

 自分は自分の人生を生きようと思いました。

 自分らしく自分のペースで生きればいいんだと思いました。

 

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