第286話 紙

テーブルの上に一枚の紙。


売り言葉に買い言葉だった。

お互い様のはず。

なのに、突きつけられた紙切れ1枚。


君はずっと我慢していたのだろう。

でも、それを言うなら僕だって同じ。

あんなに想い合っていたのに、いつの間にか隙間風。


鬱屈した空気を換えたくて窓を開ける。

離婚の文字が秋風に舞う。


ー完ー


明日のお題は『魔法瓶』デス^^

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