滅びの星
ペンちゃん
第1話 希望の光
「………」
「…………!!」
「……………!!」
とめどなく響き続ける耳鳴りと肺への圧迫感…それを感じると同時に意識が遠のいていく。
それは疲れた体でベットに横たわり眠る時の様にとても心地が良い。
「し…か…!!」
しかし眠りを邪魔する大きな声が耳元で聞こえた。
「しっかりして下さい隊長!!」
その声を聞き暗闇に沈み朦朧としていた意識に光が差し込まれるのを感じた。
…
2XXX年
世界は未知の脅威に直面した。
世界各国はこの脅威に対し全兵器を各自で投入。
だが人類は一つに纏る事もできずに成すすべもなく一つまた一つと長く続いた人類の歴史、文化、思想、が地上から消え失われた。
これがたった7日間で起こった出来事である。
未知の脅威、それは鉄の体を持ち機械的に人を殺す為だけに存在する何か。
目的や思想は不明。
…
「隊長!!
つぅ…出血が止まらないっ…」
『ジジ…現状を報告せよ…。
聞こえ無いのか!?
繰り返す!!
生存者は現状を報告せよ!!』
「!?…。
通信の復旧を確認!
報告します!!
作戦は失敗!
生存者は1名!重症を追っています
直ちに救援を!!」
『…マシンドール、I−802の通信を確認。
I−802 現在、重症者の正確な重症度合いと戦況を報告せよ』
「了解!!
この場と隊長のスキャンを開始…。
敵機、複数体確認、撃墜された輸送機の生存者を探している模様。
隊長の容態は片腕片足の欠損…出血量、臓器の損傷また骨折ヶ所は…甚大…いま隊長が生きているのが不思議なくらいです…」
『………了解…。
I−802、可能であれば生存者の回収…無理な場合は…一人で現在、指定されたランデブーゾーン(合流地点)に向かってくださ……ザザザッ…』
再び中央司令部からの通信が途絶え砂嵐の音へと変わってしまった。
「通信、再び不安定…。
つっ…酸素料低下…心肺停止!
隊長!!」
スキャン結果を表示していた青い画面が赤色に変わる。
「絶対に死なせません!!」
彼女はそう言うと上半身の服を破り両の手をそれぞれ右前の胸、左側の下腹部にそっと手を置いた。
「AED!!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます