モリタの父

 同居しているモリタの父は刀鍛冶(刀匠)。自分たちの結婚の時、結納品の一つとして短刀を贈り、一同の前で「息子が浮気したらこれで刺して構わない。」と公言した。

 その刀は今、我が家の2階の寝室の和箪笥の中にある。嫁ヨシエは時々、思い出したように、「お義父さん、これ、また、よ~く切れるように手入れしといて♡♡」 

 さらに、ヨシエのお姉さんが結婚する時も、お祝いに短刀を献上。高価だが相手の旦那様にしてみればこんな迷惑な贈り物はない。

                                 2011年7月

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る