第381話 後輩ちゃん

「高坂先輩! お茶が入りましたよ!」


「ああ、助かるな。小日向こひなた


 茶髪サイドテールの貧乳な彼女は小日向美穂。


 俺の後輩ですごく慕ってくれている良い子だ。


 彼女は心の底からボードゲームが好きなので話が合って楽しい。


 俺にお茶を渡すと彼女はこう聞いてきた。


「あの...、高坂先輩と愛川先輩って付き合っているんですよね?」


「いきなりなんだ?」


「いえ...、同僚達がそう呟いていたので...」


 なんだか歯切れの悪い彼女に俺はこう言った。


「まあ、付き合っていると言って間違いはないな」


「...そうですか」


 少し残念そうにする彼女は次にこう呟いた。


「話は代わりますが、また剣の稽古をして貰って良いですか?」


 彼女は魔法剣士の【覚醒者】だ。


 鋭いレイピアを片手に魔法と剣の2つの技で相手を追い詰めるスペシャリストである。


「別に良いが。剣士としての腕前を上げたいのなら佐藤の方がいいだろ? それともミルティとやるか?」


 俺は強敵チャレンジとして俺たちと戦う事を練習に取り入れている。


 勿論やる気があって俺たちに挑戦する意思がある奴だけ限定でな。


 その点で言えば彼女はやる気のある方だと思える。


 最近だって佐藤と戦ったりミルティやスノウとも戦っていたのを覚えている。


 まあ、全部惨敗だったんだがな。


そんな彼女が俺に戦いを申し込むという事は、勝つ自信があるという事だろう。


「分かった。受けてたとう」


「はいっ! よろしくお願いします!」


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