第223話 4天龍③

「【毒】【毒】【毒】【毒】【毒】【毒】【毒】【毒】【毒】【毒】【毒】【毒】【毒】【毒】【毒】【毒】【毒】」


 攻撃力と防御力を下げられるとこまで下げた後はずっと【毒】を詠唱し続ける俺。


 一応【拘束】の魔法で援護もするが、流石に奴の力が強すぎて拘束したとしても一瞬で破壊されてしまう。


「くっ! まだかからないか!」


【毒】になってくれればかなり楽のなるのにな。


 そんな中でも仲間達は果敢に戦い続けている。


「【付与術式・植物】!!」


 札から植物が生えてきて4天龍を捕らえるが、やはり効果は薄い。


「【暗殺術・一閃】!!」


 背後から斬り裂く真菜の攻撃も、わずかにのけぞるのみ。


 バックアタック+状態異常で攻撃にボーナス補正がついてもこの程度のダメージにしかなっていないのは、単純に奴の素の防御力が高すぎなるのが問題だろう。


(全く! 硬すぎだ!)


 HPと防御力の両方が高い相手というのは相応にやりにくい。


 こんな物を連れてきやがって! 伊藤の奴! 覚えてろよ!


 俺はゲートを破壊してこんなやつらをこの世界に呼び込んだ伊藤を軽蔑しているのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る