第173話 スノウ
悪口を言い終わった頃には彼らとかなり仲良くなっていた。
「おおっ、じゃあまた今度パーティを組んだ時には頼むわ」
「私たちも『クロウズ』『ボードゲーマスターズ』とはこれからも仲良くしていきたいと思っています」
「ああ、俺の方からもよろしく頼む」
俺たち3人は拳を当てがいながら伊藤の悪口仲間としての友情を育んだのだった。
そしてこの世界から帰還する時が来た。
「じゃあそろそろ帰るぞ」
俺の言葉にスノウは足を止める。
「...。ミルティも帰っちゃうんだよね?」
「ああ、私は和希の使い魔だからな」
「...また会えるよね?」
と言うスノウの言葉を俺は遮った。
「悪いが2度と会えないと思った方がいい」
「...えっ?」
驚く彼女に俺は真実を伝えた。
俺たちが異世界からゲートを伝ってこの世界に来たことと、ゲートをクリアしたらこの世界には2度と来られない事の2つを伝える。
「そんな...、せっかく友達になれたのに...」
そう呟く彼女を見た俺は先に『クロウズ』と『メイラーズ』を帰らせた。
「分かった、そこまで言うなら1日だけ待ってやる」
「えっ...?」
「しっかりミルティと遊んでこい」
俺の言葉を聞いたスノウは驚きながらも喜んでいるのだった。
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