第68話 おすすめゲート到着

 俺についてのトークで盛り上がっていた結美の話をずっと流しながら聞いていた俺と真菜だったが、ようやく目的地に着いた。


「結美様。目的地に到着しました」


 と黒服が外からドアを開いてくれる。


「ありがとう」


「いえ」


「じゃあ行こうかカズ君♡」


 ようやく彼女の話から解放され、外に出た俺はすれ違いざまに黒服に小声で呟いた。


「お前達も大変だな」


「ええ...、ですが仕事ですので」


 ボソッと呟く黒服にここまで送ってくれた礼を言った後にゲートへと向かう。


 今回のゲートの色は黄色に近い緑だ。


 明らかに今までのゲートよりも難易度が高いだろうが、俺たちも今までで1番戦力が充実している。


 蜜香がこの場にいないのが唯一の気掛かりだが、まあ何とかなるだろうと思う。


「...じゃあいくか」


「うん!」


「私も大丈夫だよ! カズ君!」


 そう言いながら2人とも俺についてくる頃になってミルティが送れてやってきた。


「ちょいちょい! 私を置いていくなよ!」


 駆け込みでゲートに入り込んだ彼女と共に新たな世界へと足を踏み出すのだった。

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