第12話 出口

 俺は伊藤達の後を追って上へ上へと突き進んだ。


 やはり奴らがゴブリンを倒していてくれたようで、最後の方には王冠を被ったゴブリンキングの遺体が残っていた。


 俺は奴らが倒したゴブリンから装備品を拝借する。


 棍棒とかしかないが、それでも一応な...。


 ゴブリンキングの剣とか鎧などは持って行ったようだが、何故王冠を置いていったのだろうか? 不思議ではあるが要らないのなら貰っておこう。


【ゴブリンキングの王冠]


 レア度☆2


『ゴブリンキングの王冠。少し汚いが充分立派な王冠。蓄積された魔力によって豪華さが変わる。この王冠はレア度☆2である』


「レア度なんてあるのか」


 そう思いながらも俺はメニュー画面に王冠を入れた。


「ボスは倒してくれたみたいだし、この先が出口か?」


 そう思いながらそちらの方に進んでみると、緑色の球体が見えた。


「なんだこれ」


 視線をその球体に集中するとメニュー画面が開いた。


『ゲートの外に出ますか? はい/いいえ』


「これで外に出られるのか? はい」


 そう答えると俺の体を光が覆う。


「わっ!」


 思わず声をあげたのだが、次に気がつくと俺は元いた教室にリィカと共に存在しているのだった。

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