第10話 デメリット

 俺がゴブリンリーダーの剣を手に取ろうとした時だった。


 バチィ!!


「いっ..!!?」


 剣を握ろうとした瞬間、いきなり電撃が走り間を落としてしまった。


「なんだ!?」


 驚く俺の目の前にはこう映し出されていた。


『※注意【弱体術師】の得意武器は杖と本です。それ以外の装備品を装備すると本来の能力値を発揮できません』


「は...はぁ!?」


 俺は思わず絶句した。


(嘘だろ!? ただでさえ攻撃力の低い職業だってぇのに、武器すら装備できないのか!?)


 防具は問題ないようなので盾を触っていると...。


『EXスキル【装備鑑定】を取得しました。これにより装備の品質を見極めることができます』


 と出てきて【ゴブリンリーダーの盾】と言うか項目が出てきた。


【ゴブリンリーダーの盾】


 防御力+5


『ゴブリンリーダーの盾。持ち手が木で作られた石の盾。防御力はあまり高くないがないよりかはマシである』


「武具にフレーバーテキストがあるのか。ちょっとカードゲームみたいで面白いな」


 正直いうと俺はこういう意味のないテキスト欄が結構好きである。


 なんか開発側の努力が見えていいよね...よくない?


 まあ、戦闘には関係してこないし別に見なくても良いのだが、ついつい見てしまう癖がある。


 一応装備ができない剣と鎧はメニューにしまっておいた。


(何かに使えるかもしれないからな)


 それらを懐にしまった俺は一度ステータス画面を開いてみるのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る