顔面強いの大好き侍従が、お嬢様娶るため頑張る話
紫月 朔彌
登場人物紹介
登場人物紹介
※このページは本編及び番外編のネタバレを含みます。
各キャラのビジュアルについては近況ノートにイラストを掲載しておりますので宜しければご覧ください。
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◇侍従たち
・ラザロス・ミカ・オベール
本作のメイン主人公。十八歳。イザベラの侍従兼、護衛騎士。黒髪。
イザベラとは幼馴染で、彼の家は侯爵位を持ちながらも代々イザベラの実家・リリアーヌ公爵家に騎士として仕えている。
剣の腕はかなりのもので、街の剣闘大会で優勝したこともある。
本来は騎士らしく盾を構えて戦うスタイルを好むが、普段は剣のみを腰に履いている。
花の五侯爵令息の一人として数えられ、数多の貴族令嬢に狙われているが、本人はイザベラ一筋、イザベラ命のため、全く気にしていない。
オベール家の者にとって、セカンドネームは大きな意味を持つ。
・リベラ・ヨルン・ハイドリッヒ
十八歳。キャサリンの侍従兼、補佐官。
子どもの頃、村を襲われて攫われ、オークションで競売にかけられていたところを幼いキャサリンに買われる。
キャサリンの買い物の付き添いと、彼女の買い物の請求書の処理は彼にとってかなり苦行だが、拾ってもらった恩と、惚れた弱みでキャサリンには何も言えない。
毎週、ハードな筋トレ(キャサリンの買い物の付き添い&荷物持ち)をしているにもかかわらず、体質故か一向に筋肉が付く気配がないことが密かな悩み。
・グレイ・オルヴァ・バーミリオン
二十歳。ジャスミンの侍従で元暗殺者。
暗殺組織【ベルゼタ】の一員としてジャスミンを狙っていたが返り討ちに遭い、以来彼女に仕えることになる。
力の強さや一撃の重さよりも手数の多さや不意討ちで圧倒するタイプで、身軽な服装を好む。
任務の一環として、房中術を使うことはあったが色恋沙汰には疎く、リベラには『門外漢』と呼ばれる。
毎日のようにジャスミンに勝負を仕掛けるが、一度も勝てずにいる。
・ユーリマン・シャオ・アーバイン
二十一歳。ヴィオレッタの侍従兼、薬師。
実は東の覇権国家アーバインの王族(四男)だが、ヴィオレッタの父の懇願により、正体を隠してヴィオレッタに仕えている。
使節団の一員としてラッセル王国を訪れた際、ヴィオレッタの泣き顔を見て恋に落ちる。
基本的に薬とヴィオレッタ及びヴィオレッタにまつわるものにしか興味が無いという偏執的な一面を持つ。
・ロジェ・メレディス・ブランドー
十七歳。エカテリーナの侍従。ブランドー子爵家の四男。
美しいものにしか関心がなく、美しいと思えない人物の顔はモヤがかかったように見えて正しく認識できない。またその価値観において、エカテリーナを無上の存在だと思っている。
放っておくと一人でずっと喋っているので、エカテリーナに話を聞き流されることも。
他の侍従たち(特にリベラとグレイ)には度々ウザがられているが、黙っていれば超美男子。
潜在能力でいえば一番底が知れない侍従かもしれない。
◇五公女
・イザベラ・ヴィンス・リリアーヌ
本作のメインヒロイン。十七歳。公爵令嬢。
魔法使い家系の生まれで当代最強であり、また国を守る役目を担う者の証である手のひらのアザと、ヴィンスの名を持つ。
ラザロスとは幼馴染で両想いであることは知っていたが、その身に宿る使命の為、自ら想いを告げることはない。
八歳の頃からほとんど魔塔に閉じこもりきりの為、やや世情に疎いところがある。
魔法については、先代筆頭宮廷魔術師であったミクルドに学んだ。
実は可愛いものが好き。年の離れた弟がいる。
・キャサリン・ユリーナ
十六歳。公爵令嬢。
彼女の実家・ユリーナ公爵家は巨万の富を持ち、国内外の財界を牛耳っていると言われている。
大の読書好きであり、また買い物好きであり、珍しいもの、持っていない物は金額に糸目をつけずに手当り次第買ってしまうが、目利きは確かで後日値上がりしたりとその資産は増える一方である。
幼い頃、社会勉強と称して祖父に連れて行かれたオークションでリベラを気に入り、競り落とした過去を持つ。
高位貴族にあるまじき短気で、『まだるっこしいわね』が口癖。
うるさいのが苦手で、子どもの頃は度々一人で読書部屋に篭って本を読んでいた。また、読書部屋に自分と祖父、そしてリベラ以外の人間が入るのを嫌う。
・ジャスミン・ルクレチア・レヴィオール
十七歳。公爵令嬢。
彼女の父はラッセル王国の宰相を務めている。
作中最強の戦闘力・精神力を誇るが、何故そんなに強いのかはグレイすらも知らない。
赤い色のドレスを好んでよく着る。
日夜何故か多数の刺客に狙われており、暇潰しにそれらを撃退したり、グレイとの勝負を楽しんでいる。
武器も防具も品を選ばず、自身に向けられた矢を全てマカロン一つで受け止める程の反射神経を持つ。
グレイ曰く、彼女が暇を持て余すとろくなことがないらしい。
・ヴィオレッタ・ローレル・クロウディア
十五歳。公爵令嬢。
実家は薬師の家系として名を馳せ、薬繋がりで東の大国アーバイン王家との親交が深く、彼女自身も薬の研究に傾倒している。
彼女の涙は体を離れると結晶化し、それが治療効果の高い薬となる為、度々その身を狙われているが本人にはその特異体質の事は知らされていない。
幼い頃に一度誘拐されたことがあり、自覚はないもののその時のことを度々悪夢に見てしまう。
・エカテリーナ・フィオル
十六歳。公爵令嬢。
一族に絶世の美男・美女が多く生まれ、その華やかな容姿と処世術で社交界を牛耳っていると言われているが、本人たちにその気はない。
彼女もロジェと同じく顔面至上主義で、彼女の基準で美しいと思える顔でないとモヤがかかったように見え、正しく認識出来ない。
夜会の際は、大量のモヤが蠢いているように見える為、度々人酔いをしてしまう。
低血圧でものぐさなため、ある意味でお嬢様らしく生活力は壊滅的。
多少不便であっても、使用人を呼ぶのすら面倒と思っているので、先回りしてエカテリーナを気にかけるロジェがいないと生活レベルが一気に下がる。
かつて、ロジェを顔のみで侍従に採用しようとしたが周囲から反対の声が上がり、渋々オーディションを開催することになった。そのオーディションでロジェは見事勝ち残ったが、大変盛り上がったために以来、エカテリーナの侍従オーディションはフィオル公爵領で人気の、年に一度のイベントとなっている。
また、三つ下の弟がいる。
◇その他登場人物
・ハイラス・フェルデン・ラッセル
ラッセル王国王子。母親は現王妃。
彼自身に悪気はないのだが、絶望的に空気が読めないため、公務の際は常に五公女のフォローを必要とし、またそれ故に五公女から嫌われている。しかし、嫌われているという事実にも気付いておらず、自身の妃にどの公女を据えるべきか迷っている。
ポンコツだが他に兄弟がいない為、現在彼が王位継承権一位となっている。
機嫌が良い時は、前髪を搔き上げる仕草をよくする。
熱い茶を好む。
・ティナ・ヴァセラン
侯爵令嬢。茶髪茶目。父は近衛騎士団長。
普段は茶髪を両サイドで結わえ、リボンを編み込んだ髪型をしている。
同じ騎士の家系の人間として、ラザロスを狙っている。
権力を得ることに貪欲で、ラザロス個人を好んでいるというよりも、優良物件だからという理由で言い寄っている節が強い。
・ネモネ・デラホーフ
男爵令嬢。栗毛に紫の瞳。
最近王都で彼女の実家の商会が名を上げ、商会長である彼女の父親が爵位を賜った。
新興貴族の令嬢の為、キャサリンが誰であるかを知らず、無謀にも競りの勝負を挑む。
花の五侯爵令息に憧れている。
・クラリーチェ・マルティル
子爵令嬢。菫色の短髪に藍色の瞳。
馬車から転がり落ちそうになっていたところを偶然グレイに助けられ、彼に恋する。
グレイを手に入れる際に障害となるジャスミンを暗殺者を差し向けて排除しようとした。
グレイ曰く、出るところが出ていない。いわゆる幼児体型である。
・アニータ・クロイツ
伯爵令嬢。青い髪に黒い瞳。
ハイラス王子に恋をし、ヴィオレッタに惚れ薬の製造を頼んだが断られる。
・シャルティア・ヴァンハラ
子爵令嬢。茶髪に青眼。
エカテリーナのパートナーとして夜会に参加したロジェに一目惚れし、度々アタックをしているが、毎回初めましてと返されている。
・エドモンド・ベルティ
花の五侯爵令息の一人。
スターサファイアを持ってキャサリンに求婚しにやってきたが玉砕した。
・クリストフェル・リンドホルム
花の五侯爵令息の一人。
馬車を持ってキャサリンに求婚しにやってきたが玉砕したものの、諦めきれず彼女が本を集めていると聞きつけて古い本を手にキャサリンの前に再び姿を現した。
・キャロル・フェリックス・マグワイア
花の五侯爵令息の一人。
銀狐の毛織物を手にキャサリンに求婚したが、玉砕した。
・モンタギュー・アーネスト・ニコルズ
花の五侯爵令息の一人。
金鉱山の所有権を手にキャサリンに求婚したが、玉砕した。
・イノゼオ
ラッセル王国の兵士。門番をやっている。
門番をやっているがゆえに観察眼に長けており、剣の腕もラザロスが認めるレベルだが、書類仕事を嫌って安月給の門番に甘んじている。
一方、強い人間と戦うのは好きで、戦闘狂のような一面も持つ。
ラザロスとは一度剣を交えた仲で、互いの実力を認めあっている。
・ミクルド
故人。先代筆頭宮廷魔術師。
魔塔でイザベラに魔法を教えていた。
・エルゼノエル・リリアーヌ
イザベラの弟。四歳(初回登場時)。
人見知りの性格だが、侍女のエレナとイザベラ、ラザロスにはよく懐いている。
体が弱く、よく風邪を引く。
少年らしく、勇者に対する憧れがあり、ラザロスには邪竜討伐の時の話をしてほしいとよくせがむ。
・エレナ
エルゼノエルのお世話係の侍女。
エルゼノエルに懐かれている。
両親以外ではずっと自分にべったりだったエルゼノエルが、イザベラやラザロスと会って以降、少し自分に縋り付く頻度が減った為に若干寂しく思っている。
・シャルレイ・フィオル
エカテリーナの弟。十三歳。
大人びて落ち着いた性格。
エカテリーナ同様、超絶美形で老若男女問わずその甘いマスクで人々を虜にするが、彼自身はやっぱり美形の顔しか認識できない。
本編期間中は他国に留学していたが、帰国。移住について知らされておらず、途方に暮れていたが道行く人に親切にしてもらい、移住先まで馬車で送ってもらう。
エカテリーナよりも世渡り上手。
ロジェのことは認めており、姉の侍従を出来るのは彼しかいないと思っている。
・パオロ・アウレリオ・ロレーヌ
ロレーヌ王国王太子。十九歳。
ロレーヌ王家の長男。
真面目に勉学に励むタイプの王族。
ジャスミンの父・レヴィオール公爵にはハイラスよりマシと判断された。
・イゾルデ・ガエターナ・ロレーヌ
十七歳。
ロレーヌ王家の長女。パオロとは腹違い。
勝ち気な性格で、次期国王の兄に取って変わろうと目論んでいる。
・ヴィルジニア・ガエターナ・ロレーヌ
十五歳。
ロレーヌ王家の次女。イゾルデと同腹。
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