第2話マニフェスト

杉山知事は政策秘書の神田奈津子を呼んだ。

「神田君、マニフェスト通りコロナ対策と原発建設の話を進めたいのだが、先ずはロックダウンだな。それから、赤塚大学の天馬教授に名古屋市の活断層を調べてもらってくれ」

神田奈津子は、背が高くモデルの様なスタイルをしているが、帝都大学の法学部を卒業している。

「名京電力の調査チームとの連携し、来月の末までには結果が出る見込みです。中尾副知事にはプルトニウムの購入先の選定をお願いしてみてはいかがですか?」

杉山は、椅子に深く腰掛け、

「中尾君にも、責任ある仕事をさせないとね」

神田は、ロックダウンの原稿を杉山知事の机に置き、退室した。


杉山は、原稿に目を落とした。

「……来週から、1ヶ月間のロックダウンか。飲食店は元より、県民から反発くらうだろうな。仕方有るまい」

だが、もっと大きな反発は、原発建設の告知の際だと、彼は確信している。

しかし、原発建設推進派の杉山を知事に投票したのは、県民だ。

先ずは、名古屋市の活断層の有無を調べ上げてからの話だ。

杉山は、1人知事室でタバコに火をつけた。

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名古屋原発!! 羽弦トリス @September-0919

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