8.88

Rotten flower

思い出

僕は今、とても幸せだ。

そんなことを思いながら水に浸かる。

今まで色々なことがあったことを思い出に浸りながら。


生まれた時の記憶はあまり覚えていないけど、親から言われたことでは、とても元気に生まれてきたらしい。

僕の名前はお父さんの名前とお母さんが出した候補を組み合わせたらしい。

でも、僕にはある欠点があった。

カナヅチだったのだ。

僕は泳げないから学校で溺れそうになった。

でも、泳げるように練習した。

うまくいかなかった。

僕はあの時、約8.88歳の時が一番頑張れてたと思う。

もし、僕があの時、決断を間違えていなければ今もあの時みたいに暮らせていただろう。

あの時の行動が人生観を8.88°ぐらい変えただろう。

少し涙が出ていた。

あの時、僕が…あんなことを……しなければ………

でも、今思っても無駄だからそれ以上は考えないことにした。

その次、お父さんが亡くなった。笑顔で行ったよ。でも、少し泣いていた。

あの時、父さんはどんな気持ちだったんだろう。

その後、お母さんも亡くなった。僕は8.88分位泣いていた。

お母さんが居なくなってから感謝したことがあることを失ってから知った。

僕は保護施設で育った。

8.88年間そこで育ったがあそこほど退屈なところはなかった。

そのあと、社会に出た。

社会不適合者と呼ばれるほど仕事ができなかった。

上司に怒鳴られた。まるで親と同じように。

僕はそんな会社を体験したことがあると感じた。

前世や来世があるなら前世で体験したことがあるのかもしれない。

8.88,8.88,8.88,8.88,8.88,8.88,8.88,8.88


僕の人生は8.88に縛られていた。




そんな思考も8.88秒間、ただの走馬灯に過ぎなかった。

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