第129話 コンビ

男は殺し屋だった。

物心がついたときには、既にその手にナイフを持ち、仕事をこなしていた。

そんな男には相棒がいた。

 

ただ単に、一緒の時期に拾われただけ。

ただそれだけの理由で組まされていた。

 

だが、男のコンビは他とは仕事の方法が違っている。

それは一緒に仕事をこなすのではなく、片方が殺しをした場合、もう一方が後処理をするという方法をとっていた。

 

男はコンビを組んでから30年間、ずっとその方式で仕事をこなしている。

男は後処理があまり得意ではなかったため、できるだけ殺す方をやっていた。

逆に相棒の男は後処理の方が得意だったため、上手くいっていた。

 

だが、そんなあるとき。

ある仕事が入ってきた。

 

男は悩むことなく、いつものように仕事をこなした。

男はターゲットを殺し、後処理をした。

 

終わり。















■解説

なぜ、最後の仕事は殺しをしたのに、後処理もしたのか。

それは最後の仕事のターゲットは相棒だったから。

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