第17話 悪魔への願い

男は潔癖だった。


異常に浮気を嫌い、浮気をする人間は全て滅べばいいとさえ思っていた。


そんなとき、男は父親が浮気をしていたことを知る。



男は絶望した。


 


まさか自分の父親が嫌悪している浮気をしているだなんて。


そして、男はそんな父親の血が流れている自分自身に対しても、汚れているように感じるようになった。


 


さらに、4人の兄弟に対しても同じような感覚を抱くようになり、全員、消えて欲しいと願った。


 


そんな男の強い思いが届いたのか、男の目の前に悪魔が現れる。


そして悪魔が言った。


お前の強い思いに免じて、願いを叶えやろうと。


 


男はこう願った。


 


父親と、父親の血を引いている人間を全て消して欲しい、と。


 


その願いで自分も消えることになるが構わなかった。


逆に、自分も汚れていて、消えたいと思っていたので好都合だった。


男は願いを叶えてくれる悪魔に感謝し、満足感に包まれる。


 


そして、すぐに父親と浮気相手との子供、そして、兄弟達の命が消えていく。


そんな中、兄弟の1人だけ、生き残った。


 


自分の命が消えていく中、男は激しく後悔した。


終わり。












 


■解説

男が後悔したのは、母親も浮気をしていたことに気づいたから。

母親の方の血も絶やしたかった。

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