泣き虫だった幼馴染(♂︎老舗銭湯の跡取り)の正体がじつは超絶S級美少女だった件〜【むにゅ♡】なおっぱいは世界を救えるのか！？～

おっぱいソムリエの俺も可愛い女の子の足さばきには思わず昇天！？

　――カポーン！！

　水が流れる音で俺、三枝康一（さえぐさこういち）は目が覚めた。

　見知らぬ天井が視界に入ってきた。いったいここはどこなんだ！？

　身動きすると全身に痛みが走った。特に腰の辺りや腹筋が激しく痛む。

　まるで過酷な運動をした後みたいだ。俺の身体に何が起こったんだ！？

　ぼやけた記憶が次第に鮮明になる。

「そうだ、ま、正美（まさみ）は！！」

　慌てて飛び起きようとして、そのままベッドから転げ落ちてしまった。

　カコーン！！　カラカラーン！！

　けたたましい音を立てて洗い桶が床に転がった。

　何で洗い桶が一緒に落ちたんだろう！？　そのときは深く疑問に感じなかった。

　どうやら俺は大浴場に置かれた籐（とう）のベッドに寝かされていたようだ。

「……あいててて！！」

「……おい、そこの小僧、掃除の邪魔なんじゃ！！」

　ぶつけた腰をさすっていると突然、後ろから声を掛けられた。

「そんなところで寝っころがられたら床の掃除が出来んじゃろが」

　その声に慌てて振り返ると、可愛い女の子が見慣れない機械を手に佇んでいる。

　年のころは小学四年生くらいで亀の湯の名入り法被（はっぴ）を着ていた。

　小柄な身体にはサイズが大きすぎて法被がまるでコートみたいだ……。

「お嬢ちゃん、おうちのお手伝いなの、偉いね！！」

　正美に小学生の妹なんていないはずだけど、親戚の子なのかな？

「……」

　女の子は俺の問いかけに答えず手元の機械を操作し始めた。

　長いＴ字型のボディ形状、その先端にはイソギンチャクのお化けみたいな、

　白いソフトブラシが付いている、どうやら業務用の電動掃除機みたいだ。

　キュイ～～ン！！

　丸いブラシの先端が回転して同時に洗剤も出る仕組みだ。

　面白いな、見る見るタイルの床がピカピカになっていくぞ。

「ふうっ、ここは暑くてかなわんな……」

　女の子の真っ白でむき卵みたいなおでこに玉の汗が流れる。

　すごく可愛い女の子だな……。

　俺にはロリ属性はないので、健全な気持ちで見惚れてしまう。

　でも何かしゃべりかたが変じゃないか！？　僕っ子でもなさそうだし。

　……キュ、キュイ～～ン！！

　俺の側まできて、女の子は掃除機をいったん停止させる。

　そして床に転がっている亀の湯謹製の洗い桶をチラリと一瞥（いちべつ）した。

「で、見たんか、小僧……！！」

「えっ、見たって何を、お嬢ちゃん！？」

　ぺたぺたぺた！！　彼女の裸足の足音が広い大浴場に反響した。

　俺の前に女の子が仁王立ちする。

「もう一度聞くぞ、正美のアレ、見たんか？」

　とても小学生の女の子とは思えないドスの効いた声色だ。

「ひっ！？」

　まるで仁王像のような凄まじい迫力に思わず後ずさる。

　俺の両肘（りょうひじ）が濡れたタイルに触れた、ヤバい！！　俺は真っ裸のままだ。

　ゲシッ！！

「あひゅう！！」

　グリグリグリグリ！！

　お、女の子の生足に踏みつけられてるぅ！！

　俺の……。　俺のぉ！！　ノオオオオッ。

　声にならない咆哮（ほうこう）が喉から漏れ出した。

　電気あんまの要領で女の子から刺激を加えられる。

　まるで虫けらを見るような冷たい視線で俺を見下ろしたまま、

　女の子は信じられない行動に出た。

　腰の帯を解（ほど）き勢いよく法被（はっぴ）の前をはだける。

「小僧、お前を試したるわ、もしちょっとでも反応したらそこで不合格じゃ……」

　女の子は法被の下には何も纏（まと）っていなかった……。

　俺は下からのアングルで彼女を見上げる恰好だ。

　すべてが嫌がおうにも視界に入ってしまう。

　……上半身のあんな部位や、下のこんな部位まで。

　先ほど耳にした彼女の足音が混乱する俺の頭の中で繰り返（リフレイン）される。

　ぺたぺたつるぺた！！　って。

　風呂用のコンタクトを装着していたことは本当に良かったのだろうか！？

　激しい背徳感の中で俺は自問自答する。

　……まさに見え過ぎちゃって困るの！！　状態だ。

　ヤバい！！　デルタフォース隊のチャッ◯ノリス少佐が俺の脳内で出撃命令を出してしまいそうな勢いだ。ロリコンテロリストを掃討（そうとう）せよ！！　って。

　おっぱいソムリエの新しい扉（ネクストドア）がパカパカと開いてしまいそうだ。

「小僧、もう全部吐いて、楽にならんか？　ほれ、ほれっ！！　どちらにしてもお前はすでに亀の湯の呪いに犯されておるのじゃ。いい加減に観念せい！！」

　俺を弄（もてあそ）ぶ小さな足、まるで独立した生き物みたいに指が動く。

「おふうううっ！？」

　……俺はもう限界かもしれない。

　今までのおっぱいソムリエとしての思い出が走馬灯の様に蘇ってきた。

　……放課後の保健室で偶然みてしまった新任女教師の胸（ブラ）チラ。

　中学生の頃の俺はまだおっぱいソムリエとしての経験も浅くブラカップのサイズまで完全に特定は出来なかった。

　今の俺だったら神に授かりしこの指先でアンダーもトップも特定出来たのに。

　……それ以外にもまだ俺には心残りなことがある。

『こ、う、い、ち……』

　薄れゆく意識の中で誰かに呼びかけられた気がして思わず声の方向を見た。まばゆい光が差し込んでいる。俺は全てが真っ白な部屋に一人佇んでいた。

『あなたは誰なの！？』

　逆光で顔は見えないがそこには女性が佇んでいた。

　まるで神話の女神様のような出で立ちだ。

『あ、あなたは女神様……！？』

『今は教えることが出来ないの……。　でも康一のことをいつも見守っているわ』

『俺はいったいどうしたらいいんだ、このまま負けるしかないの！？』

　女神様は慈愛（じあい）に満ちた声で俺に語りかけてきた。

『康一、まだ倒れちゃ駄目！！　あなたのゴッドハンドに救いを求めている人達が、

　世界にはまだ大勢残されているから……』

『俺に救いを求めている……！？』

『あなたのために聖なるおっぱいをふたつ用意しました。どちらかを選びなさい……』

　そう言って彼女は自分の胸元を開いた、こぼれるようなおっぱいを見ても、

　邪心は全く起きなかった。逆に心が浄化されるかのようだ。

『これはEカップのおっぱい……』

　たわわな爆乳がまろび出す。

　彼女がいったん胸襟（きょうきん）を閉じ、その後でもう一度胸元を開いた。

　……それはまるで奇跡のような光景だった。

『これはＤカップのおっぱい……』

　程よいサイズの巨乳が、ぷるるんと顔を出す。どうして女神様はおっぱいのサイズチェンジが出来るのだろう！？

　これも神様のなせる技なのか！！

　……究極の選択だった。どちらのおっぱいも甲乙（こうおつ）つけがたい。

　世間一般に爆乳と呼べるのはＥカップ以上だろう。

　グラビアアイドル界でもマストなバストサイズだ。

　日本おっぱいソムリエ協会の検定試験でも正解はこちらで間違いはない。

　しかし試験に合格するだけが真のおっぱいソムリエと呼べるのだろうか！？

【間違いだらけのおっぱい選び】の著書でも知られるおっぱい界のカリスマ評論家、

　乳大事有恒（ちちだいじありつね）先生も常々おっしゃっているじゃないか……。

　おっぱいは漢（おとこ）の生き様を写す鏡として己（おのれ）の心眼（しんがん）で見ろと！！　

　決して俺は通ぶるつもりでもないし、Ｅカップファンを愚弄（ぐろう）する気も更々ない。

　だけど俺の幼い記憶に焼き付いた最高のおっぱいがあるんだ。誰のものかは定かではない、そしていつ見たのかも分からない。そのおっぱいを裏切ることは絶対に出来ないんだ！！

　それが俺のおっぱいソムリエとしての漢（おとこ）の矜持（きょうじ）だからだ。

『俺はＤカップのおっぱいを選びます……』

　一片（いっぺん）の迷いもなかった……。

『康一、あなたは成長しましたね……』

　力強い俺の答えにおっぱいの女神様は微笑んだようだ。

　まばゆい光の中で一瞬だけ女神様の顔が見えた。その顔は俺の知っている誰かに似ている気がした。

　……そのまま女神様は光の潮流（ちょうりゅう）の中に消えていった。

　＊＊＊＊＊＊＊

「……！？」

　俺は我に返った、目の前には勝ち誇った表情の女の子がいた。

　腕組みをしたままの恰好で俺に電気あんまを継続していた。

　くちゅくちゅと水っぽい擬音が大浴場に響きわたる。

　俺は彼女に向かって叫んだ！！

「お前には絶対に屈服（くっぷく）しないぞ、俺にはおっぱいの女神様のご加護があるんだ！！」

「あまりの刺激に精神（アタマ）がおかしくなったか……。このたわけめ！！　足指では生ぬるい、特別にアレを使ってやるわ！！」

　女の子は俺から生足をどけ、傍らに置いた掃除機を手に取った。

「……まさか！？　嘘だろ」

　キュイ～～ン！！

　激しい音を立てながら掃除機のモップ部分が高速で回転し始める。

　そして白いイソギンチャクのお化けみたいな部分を俺の前にかざした。

　……あんな物に吸い込まれたら一巻の終わりだ。

「安心しろ小僧、儂（わし）にも武士の情けがある。一瞬で終わりにしてやるから安心せい……」

　女の子の顔が妙に輝き妖艶な笑いに歪むのが見て取れた。

　……そして回転するモップの先端部分を俺の急所にめがけて一気に押し当てる。

「や、やめろおっ……！？」

　男の沽券の危機な次回に続く！！