第17話
去年までは考えもしなかった。やっぱり大きいのは『俺の人生、これでいいのか?』と思ったからだ。俺の年齢ならまだ可能性は無限大だと思ってる。何歳になっても新しいことを始めるのに遅すぎることは無い。そういうけど気力体力などの面から、やはり若いに越したことはないと思う。十年一剣を磨くともいうように何かを長く続けられるのも才能の一つかもしれない。
「それにしても惜しかったな。彦三郎さんはもう他界していたなんて。面白い話を聞けると思ったのに」
ふと視線を机に向けるとあの人形が置いてある。もしかしてあの神社の御神体としてまつられていたものだろうか。それとも……?
運命論を信じているわけもないが、意外と非日常の入り口は気づかなかっただけで、すぐそばにあるものかもしれないか?
「もしかして、お前ってすごいやつだったりするのか?」
あんな場所に長い間放置されて綺麗な状態を保てるわけはないとは思う。
でも煤ける程度で着ている服も破れてはいるものの、腐ったりカビたりはしていない。
そうなると普通に見えるが見れば見るほど不思議な人形のような気がしてきた。
「ふむ。でも今日のところはご飯を食べて風呂に入って寝よう。明日はバイトは休みだから、明日は午前中は普通に図書館へ行って他の本を探してみよう。それからまた屋敷に行ってみようかな」
「それっじゃ何となくだけど、おやすみ。お人形さん」
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