2話

取調室。

 プリズム構成員を吐かせるのは、簡単だった。

 忠誠心なんて毛ほどもないというのは本当だったのだ。

「とりあえず、そのエルフィンとかいう奴を呼び出してもらえるか?」

「ああ、はい。連絡先は知ってます」



「エルフィン・フォールス、どっかで聞いたことあると思ったら、ランカーじゃねえか」

「ああ、そうだ」

 理人はチェリストとしてのエルフィンを思い返す。

 飄々として捉えどころのないプレイスタイル。デッキは確か、魔術師シリーズを使っていた。

ランクは6~10位辺りを転々としている。

「こんな悪徳業者に所属してたとはな」

 今まで、エルフィンは様々な組織の助っ人チェリストをやっていたが、本所属はプリズムということだ。

「しかも魔法が使える」

「なら、対策をしないとな」


 エルフィンにUチェスの公式試合を申し込むことにした。

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