その旅の果てで
@komugi2525
1話 その始まり
これは一人の少年が歩む旅路の物語
その冒険譚の始まりである。
天気は晴れ小鳥のさえずりはまるで小さなオーケストラのような
美しい音色だった、また雲の隙間から光の筋が
さしこみ、それはまるで天のはしごのようにも見えていた。
そんな温かくもきれいでゆったりした日だった。
「ねぇねぇ!じぃじ!今日はどんな魔法を見せてくれるの?」
「今日は上位魔法だ」
「上位?それは普通の魔法とどう違うの?」
そこには一人の少年と老人がいた。その少年の名はルナ、目の前に立っている老人は、
彼の祖父のエイデンである。
「今まで言ってなかったが、魔法にはな、初級・中級・上位級・最上位級・神級があるんじゃ、
初級とか詠唱は、あるがほとんど必要ないぐらい簡単だ。大体の魔法使いは
まず詠唱しない、階級が上がるにつれて補助になる詠唱は必要になるんだ。
その分、威力や効果も格段と上がるんじゃよとくに最上位や神級などな。」
「へぇすごいね!」
「魔法は想像力じゃ、詠唱はあくまで補助だからのぉ。」
「じぃじは、最上位と神級魔法使えるのぉ?」
「さてどうかなぁ?」
「なにそれぇ!気になるじゃんー」
「ほっほ秘密じゃ。」
「まぁいいや、早く魔法みたい!」
「そうだな、少し待っとれ」
「みせて!みせて!」
「だから焦るんじゃない、、、ではいくぞ.....」
『輝け これは導きの印 それは数多の希望と絶望 幾つもの願いの果てに
生まれし 狂乱の暗き光槍 救い無き未来に灯を....貫け!
灯の
それは輝いていた、綺麗な槍だった。
その一片の槍は地面をえぐり、木や岩をも貫いた
ルナは興奮していた、もちろん今まで見せてもらった
魔法よりも威力・規模もそうだが、これよりも上に
最上位や神級の魔法がまだ残ってることに興奮をしていた。
「わぁ!すごい!」
「ふう、こんなもんじゃろ」
「今までのよりすごい!」
「まぁそうじゃろ?でもまだまだ上があるからの」
「うん!僕もいつか使えるようになるかな?」
「勉強と修業を積めばな!ルナももう少し成長したら
魔法を教えてやるからのぉ」
「やったー!!」
「まずは初級魔法からじゃ」
「うん!ねぇじぃじ」
「なんじゃ?」
「すごい楽しみだよ」
「そうかそうか、時間が過ぎるのはあっという間じゃからな
すぐじゃよ」
「そうだね!」
ルナの目はきらきらと輝いていた、それはエイデンへのあこがれの
眼差しと、魔法をこれから先覚えられることにわくわくしていらからである。
そんなルナを見てエイデンは、にっこりとほほ笑んでいた。
「ルナー、お父さーんご飯よぉ!」
少し遠くのほうからこちらを呼んでくる
女性の声が聞こえてきた。
「お母さんだ!」
「おっセリスじゃないか、もうそんな時間か」
「ほーら~はやくぅーお昼御飯がさめちゃうよぉ!」
「わかった~今行くよぉ!。、、、おじいちゃん行こうか」
「そうじゃのぉ」
二人は少し駆け足でセリスのところに向かった。
時間帯はお昼、場所は草原、日が昇りきっていて、温度が上昇し
温かいより少し熱いぐらいだった。
それでも爽やかな風が吹いていて少し涼しくもあった
絶好のピクニック日和だ。
「もう!少し出かけるってなってもすぐ魔法なんだから!」
「えへへ、魔法はすごいんだよ!」
「ルナは将来優秀な魔法使いになるぞぉ!」
「いくら魔法が好きでも家族皆でピクニック来てる日にやらなくってもぉ」
「そんな固いこと言うなぁセリスぅ」
「そうだよぉセリスぅママぁ~」
「まったくあなたたちは、」
「そう言えば、エリクの奴はどうしたじゃ」
「彼は今森に戻って薬草を取ってるわ」
「薬草?何に使うんじゃ?」
「さぁ?とりあえず先にご飯を召し上がりましょう、彼を待ってたら日が暮れるわ」
「お父さん可哀そう、、でもいいやいただきまーす!」
「ルナ坊よその言葉が一番お父さんに可哀そうじゃぞ、、、」
「ん?おひぃしゃんなんかひった?」
「何でもないわい、とりあえず食べながら喋らない。
儂もいただくとするかのぉ」
三人は、坦々とお昼ご飯を食べている一方で森に薬草を取りに行っている
エリクとは言うと。
「んぁ~よっと!、おっこれだ。
ヒヤクモ草、うちの近くじゃとれないからなぁいっぱい取らないと!」
目的の薬草を手に入れて気分が上がり、
ヒモヤク草を持って帰れるだけ取り三人のところに戻っていった。
「お~い!もどったよぉ~!」
「あっ!お父さん帰ってきたよ」
「なんだよみんなもう食べ始めてるのか、少しぐらい待ってくれてもいいんじゃないか?」
「腹が減ったんじゃゆるせ」
「まったくもう~」
「それよりあなた何を取ってきたの?」
「ヒモヤク草だよ、ここら辺にしか生えてないからさいっぱい取ってきたよ」
「ヒモヤク草?なにそれー」
「風邪薬や栄養薬とかを調合するときに使う植物じゃよ」
「そうそう!これを使って料理してもう美味しんだぁ」
「そうなんだぁ料理って何があるの?」
「鶏肉のスパイス調味料として使ってもいいし、野菜の7種スープにしても
絶品だぞぉ!ママが作れるから今度作ってもらお、いいかい?セリス」
「全然いいわよぉ腕がなるわ」
「楽しみだねじぃじ!」
「そうじゃのぉセリスの料理はどれもおいしいからのぉ」
四人はその後仲良く話をしながらご飯を食べ、
その後楽しい時間を過ごし、帰路に就くのであった。
日はもう沈み当たりは夕日の赤身のかかったオレンジ色の光に照らされていた。
黒鳥の鳴き声があたりに響いていた、それはまるで時間の流れを表すように
毎日響いていた......
そこは小さな村、人口およそ600人
野菜や穀物がたくさん植えてあって、道は整備されていた
昼間はみんな畑仕事や町への出稼ぎ木こりなどをし
子供たちはみんな遊んでいてにぎやかであった。
夜になると、少数で大人や老人がどこかで集まり、
よく飲み会を開いている。
そんな平和な村の少しずれた森の中にルナたちのお家があった。
「今日たのしかったねぇ!じぃじ、お母さん、お父さん
またピクニック行きたいな!」
「うん~またいきましょうねぇ」
「次はモラちゃんもつれていこうな」
「うん!絶対楽しいよ!」
「次はもっと派手な魔法を打つかのぉ」
「えぇえ!あれよりすごいのできるの?じぃじ」
「ふっまぁのぉ」
「早く見たいなぁ!モイラちゃんも絶対驚くよ」
「ルナは本当に魔法が好きだなぁ」
「そりゃそうだよ、だってすごいんだもん!」
「ふふっ楽しみね」
「うん!,,,,ふぁぁあ~少し眠くなってきちゃった」
「お夕飯まで少し時間あるからちょっと寝てきていいわよ、時間になったら
おこすわ」
「ん、じゃぁそうするよ。
おやすみ」
「はぁい、おやすみなさい」
「おうおやすみ」
「お休みじゃ」
昼間はいっぱいはしゃいで疲れたのだろう。
ルナはベットにつくとすぐに、眠ってしまった。
その時彼は夢を見ていた、そこには白銀で温かそうな羽毛に
覆われいていて、可愛くも美しい一匹の竜がそこにはいた。
その竜はこちらへと語りかけてくる
「君をかの地で待っている、いつか助けに来てくれると信じて待っているよ
わが友よ。」
ルナはさっぱりだった、自分に竜の友達なんていないと思っていたが
なぜか懐かしさを感じていた。
どこかで会ったような、どこかで過ごしたような、どこかで別れたような.....
だけどそんな記憶はない。
不思議で言い表せないような気持ちだった、すごくもやもやしていた。
その竜はルナに微笑みを浮かべて一言
「そのうち分かる」
そう言うとどこかへと消えていった。
夢から現実へ戻る.....
夢の記憶がない
「あれ?夢見た気がするけど思い出せない
まぁいいやぁ」
「ルナご飯よぉ~!起きて~」
「今いくぅ」
あの夢は何だったんだろう、
すべてが謎に包まれいていた。
だが、またあの夢を見るかもしれない、
真相はこれから分っていくだろう.....
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