第93話 出其東門(東門出れば)

東門ひがしもん 出れば女が 雲の様

雲の様だと 言ってはみたが

私のこころは ここにない

きなりの衣に もえぎの頭巾

ボロきた女が 思われる


城の外 出れば女の 花畑

お花畑と いってはみたが

私のこころは うわのそら

きなりの衣に あかねの頭巾

添うた女が 気にかかる


【もとの詩】

出其東門、有女如雲。

雖則如雲、匪我思存。

縞衣綦巾、聊樂我員。


出其闉闍、有女如荼。

雖則如荼、匪我思且。

縞衣茹藘、聊可與娛。


【ひとこと】

 「雖則如◯」みたいな、「◯◯と言っては見たけど違う」系、本当に多いのね?

 ここまで割と気にせず来てしまった(日本語訳を追って読んで来てしまったので漢文どうだったか覚えてない)ので、ちょっと気をつけようと思った。


 いくつか解釈あって、どれにするか迷ったけど時間なかったから歌いやすいのにした。同じ理由で作りやすい形にしただけなんだけど「575+7775+7775」って自分の手癖という気がしたのでメモしておく。

 韻について、これ4文字×6で6回同じ韻踏んでるらしく、日本語でそれやると相当だぞ?と思ったことも書いておく。元がその勢いで韻を踏んでるからって合わせるとくどくどしくなる気がしたんだけど、どうなんでしょうね?むしろくどくどしい方が近いのかしら……?

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