3杯目 友へ祝う。

今日は、友達の成人式だった。

友達は、豪華な衣装を着て笑っていた。

友達との楽しかった日々を思い出していた。

成人式が終わり、あのカフェに二人で来た。


――カランカラン


「いらっしゃいませ!」

「マスター、こんにちは!」

「おお!前の!」

「今日は友達の成人式だったんです!

 今日も美味しいコーヒー、よろしくお願いします!」

「はいよっ!」


友達はちょっと戸惑っていた。

席につくと、友達が聞いてきた。


「ねぇねぇ、ここのコーヒー美味しいの?」

「めちゃくちゃ美味しいよ!まあ、騙されたと思って飲んでみて!」

「うん、わかった。」


「おまちどおさま。ほのぼのコーヒー2杯です。」

「ありがとうございます!」


自分も友達も一口コーヒーをすする。


「…ん、美味しい。」

「でしょ!うん、今日も美味しい。」


やっぱり温かい。

安心感のある味だ。


友達と喋ったり、友達と過ごした日々を思い出したりしていると、あっという間にコーヒーを飲み終わってしまった。

会計しているとき友達が奢ろうとしたが、

「大丈夫。」とだけ言って奢ってあげた。

成人という人生の一コマを歩んだんだから、今日くらいはゆっくりしなよ。

そんな気持ちを込めて。

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