生粋の厨二病が行く異世界無双

Leiren Storathijs

始まり

 我が名は鳳龍院ほうりゅういん 神楽かぐら

 その名の通り、身体に鳳凰と龍の力を宿した神に最も近い存在である。

 ただ我は神ではない。神は我を霊界より呼び覚まし現世に生み出した物であり、故に我は神になることはできない。


 だが我はある時、その神からの啓示を授かった。それはたった一つの言葉である。

 『飛べ』と。我は察した。これは自らの力で神界へと辿り着き、体に宿した鳳凰と龍の力を覚醒させよと。


 だから我は現界より侵入可能な中で最も高い場所を選んだ。

 それ即ち、天空まで伸びし"六三四"の呼び名を持つ塔の頂上である。

 そして我はそこから飛んだ。神の国を目指して。

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