第20話

繊細で丁寧にまかれた包帯を解くと腕の左右で日焼けの差が見て取れる。

冬といえど多少そういうこともあるのだろう。

ソファーの上で正座をした彼女が翡翠のようなネイルをした細長い指で恐る恐るその腕に触れる。

「ほ、ほんとにもう大丈夫なの?まだ退院して3日しか経ってないのに…?」

「痛みもないし十分だろ、まあ一週間は病院にいたわけだから十分時間はおいたさ」

そういうと彼女を安心させるように折れていた腕で体を引き寄せ抱きしめる。

「久しぶりにこうやって…アサヒを抱きしめれる」

「コウくん…」

正座を崩し彼の上に跨ると胸に耳を当てがう。

「今まで迷惑かけたな」

「何いってんの、私だって好きでやってたんだよ」

「むしろもっと長くて良かったのに、大人しいコウくんは理想値に近いからね」

「言うじゃねえか!このぉ〜」

「きゃっ!アハハ〜もーやめてよ〜」

脇腹を擽っていた手が彼女の臀部まで下がるとそれに呼応して彼女も軽く儚いキスをする。

「ホントに良かった、ちゃんと治ってくれて」

「心配したんだからね」

「…ごめんな、色々と…あんなに傷つけて」

「ううん…私が自分勝手だっただけ、コウくんは何も悪くないよ私が勝手にヒスってただけ…」

お互いに何も言わないが過去の事を思い出しているのだろう事は沈黙が伝えた。

「あはっ、やめやめ」

「湿っぽいよ!コウくん、ほらせっかく治ったんだしお祝いとゴメンネ会ってことでコウくんがしたいえっちしようよ!」

「そうだな…!じゃあ今日はーーー


「へぇ〜コウくんこんな趣味があったんだ〜こうでいいのかな?」

ベットに腰掛けたコウの腕を背面で縛り付ける。

「いや〜趣味というか…まあ、アサヒがどんな反応するのか見たかったというか…」

「それよりももう縛り方を覚えたか?」

「まあそうだね、結構簡単かなって思ったよ」

「そりゃよかった…フフっ」

「じゃあ始めるよ、縛られた状態でドロドロに甘やかして欲しいんだよね?」

「へんなの、甘やかして欲しいなら縛る必要あるの?」

「まあいいや、はいごろんして〜」

横になったコウに乳首を舐めさせる

「は〜い、おっぱい吸うの上手だね〜おちんちん撫で撫でしてあげるねー」

「ん…ん…ん…」

アサヒが乳首を口内で転がされるたび嬌声を漏らしながら彼女の陰茎もピクピクと反り上がる。

「コウくんそろそろイキそ?」

コクコクコクっと首を振る

その時唐突にコウの口から乳首が引き離されどすっとベットに肘を立て体制を変える。

「ところでさ、コウくんいつも私の腋…見てるよね」

「そ、そんなこと…」

肘を曲げ指で広げまるで女性器のようになった腋を見せびらかす。

「へぇ〜そーなんだ」

するとコウの首を抱えラグビーボールのように頭を腕内にかかえ口鼻を腋に押し当てる。

「ん”ん”ん”ん”!!!!」

激しく唸り声を上げるが嬉しそうに舐め始め彼の

射精を取り上げられた陰茎はかつてないほどの角度で反り返る。それをアサヒが見逃すはずもなく乱暴に扱き始める。

「ほら、ほら、ほら!イッちゃいな!腋で射精しちゃえ♡恥ずかしい事なんてないんだよ〜」

腕の隙間から白目のみが見える彼は腰を浮かせ発射シーケンスに入った、いつもの癖だ。


アサヒは慣れた手つきでベットの上に置いた吸水マットをビニールに入れる。

目を腕で隠し余韻に浸っていた彼が口を開く。

「どこが…甘々なんじゃい…」

「でも気持ち良かったんでしょ?ほら過去一で量、出てるよ」

「言ってもない好みを彼女が当ててしてくれるなんて最高の甘やかしだよ」

「今度一緒にAV見て教えなきゃいけねぇな」

「うーーんコウくんがAVで勃起したら私何するか分かんないよ?」

「…ため息が増えるな」

「それより…今のうちに私のちんちんで遊んで置かなくていいの?取っちゃうかもよ?」

「…はあ…またため息が増えた」

「考えてくれてた?私本当の女の子になりたいんだよ?」

「わかってるけど…取ってほしくないな…怖えよ」

「コウくんが私より怖がっててどーすんのよ」

「それに自分のことがよくわかってないんだよなぁー」

「というと?」

「俺は男と女どっちが好きなのか問題」

「私が好き、でいいんじゃない?」

不機嫌そうに答える。

「うーんそこは間違いないんだけどなぁ、そういう問題じゃなくてさ」

「まあともかく考えててねっと、ほらお風呂入ろ?舐めろなんて言ってないのに誰かさんのせいで腋がべちょべちょ」

「アサヒとのえっちはもちろん大好きなんだけど、その後で一緒にお風呂に入る時が人生で一番幸せを感じるなぁ」

浴槽の浮力もあるが非常に軽くなったアサヒの体重をふとももに感じ脇腹から腕を回し抱きしめイチャつく。

「本当に大好きだね、でも私も分かるかも」

「それにしても腋舐めるなんて思わなかったよ、やっぱりフェチなんじゃん」

「うるせぇな…そんな全身えっちなデザインしてる方が悪いんだよ!」

「まだお風呂入ってなかったんだからあんなとこ舐めたら汚いよ?」

「バカヤロ、アサヒに汚いとこなんてある訳ねぇだろ」

アサヒの腕を無理やり上げさせ舐める素振りを見せる。

「あはは!、もーやめてよー」

「無理やり見せろなんて言われると恥ずかしいよー」

「恥ずかしがってるのが一番可愛いんだろうが~」

ひとしきりワチャワチャし飽きた頃口を開いた。

「あのさーアサヒ」

「んむ?」

「アサヒってどっから浮気?」

「え〜うーん…」

「しゃあない…呼吸は許してあげる!」

「…他の娘みたら?」

「ゆるさん!!!」

「…ちなみに…ちなみになんだけどさ」

「風俗行ったりしたら?」

滑る浴槽の足元が危ういなか、彼の肩などの突起に指をかけ彼を登り、向き合うと頭をしっかりと掴み浴槽へ沈める。

水の中で声が聞こえないが口の動きはこう言ったように見えた。

『こうする』


寛大にも今回は数秒で許されて顔を水面からあげ引きつった顔で答える。

「冗談だよ…冗談」

「ふふ…やめて…ね、そーゆー笑えない冗談」

「さ、そろそろ上がろっかご飯にしよ♪」

1秒ほどキスをし浴槽から出る。

手を繋ぎながら居間へ行きアサヒはその道中でコウの右肩を支え、骨折の介助が癖になっていたことに気付き二人で笑った。


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