日常の一コマを綺麗に切り抜いた物語だと感じました。何の違和感もなく後藤さんについて知って、高坂君について知って、状況を理解して、ドキドキしながら二人の行く末を見守って……。

後藤さんの少し捻くれている人柄も（大いに共感しましたが）、高坂君の甘ったれ感も、読んでいるうちに気がついたら好きになっていました。

「そ、そんなこと言わないでくださいよ、こっち来ちゃ駄目ですって」

高坂君のこの台詞でふふっと笑った後、この小説のタグに『コメディ』とあるのを見て、やられた！　と思いました。

とっても面白かったです。