第23話 初体験



そろそろ本当に腹を括るべきよね。


本当にどうしよう?


確かに私は28歳だわ。


普通に考えたら経産婦で子供が数人いても可笑しく無いわ。


だけど『勇者』だったからキス一つした経験が無いのよ。


冒険者のミランダに相談したら…


『そうね、さっさと既成事実作るしかないんじゃない?』


そう言うしね…


経験が無いと相談したら。


『その歳で経験が無いの? 凄いねそれ…まぁ良いわ。大丈夫だよ! 少しセクシーな下着でもつけてベッドで横になって、誘えば良いんだよ。『愛している』っていえばかってに覆いかぶさってくるから』


そういう物なのね。


結局、私はその足でミランダお勧めの下着屋さんに下着を買いに行ったのよ。


ミランダは結構世話焼きで、下着を選んでくれたんだけど、本当にこんなの着るの?


やたら薄くてスケスケしていて…ミランダが紫がお勧めだと言うから買ったのだけど…変じゃないかしら?


しかもこのベビードールっていうスケスケの下着…なんの為に着るのか解らないけど、喜ぶからっていうから仕方ないわね。


◆◆◆


多分、もうすぐリヒトが帰ってくるわ。


シャワーを浴びているんだけど『参ったなぁ』


肌も昔みたいに水を弾かないし、奴隷生活を送っていたせいかハリも無いわ。


なんだか、胸も元から大きいのに歳をとって垂れた気がする。


お尻も大きくて何だか恥ずかしいわ。


毛の処理はしっかりしたけど、嫌だわ、暫く鍛えて無いせいかお腹も二の腕も少し贅肉が付いた気がする。


だけど、鍛えたら鍛えたで、私はしっかりとした筋肉が付いちゃうし…


ハァ~女の子らしい体の子が羨ましいわ。


どう考えてもおばさんの体にしか見えないわ。


※背が高く出る所が出ていて引っ込む所は引っ込んでいるセクシーグラマーです。


しかも28歳まで経験が無いのよ。


まさか、蜘蛛の巣とかは張って無いわよね(笑)


幾ら考えても仕方が無いわ。


大体、私の事を好きだと言ってきたのはリヒトくんだわ。



これで頑張るしか無いわね。


◆◆◆


流石に明るい所でこの体を見せるのは恥ずかしいから明かりは少な目にして置いたわ。


食事はあらかじめ食べてきて貰う様に頼んでおいた。


「ただいま、レイラ、明かり消してもしかして具合でも…」


リヒトくんが帰ってきた。


「おかえりリヒトくん、ほらシャワーを浴びてきてよ…」


私を見てリヒトくんは驚いているようだった。


困ったわ…あの反応の意味が解らないわ。


まさか、ガッカリさせちゃったのかな。


『拒絶されるのが怖い』


大体、私は28歳なのよ、リヒトくんは15歳。


母子程の歳の差があるのよ


『こんな体で満足なんてしてくれるわけ無いわ』


怖い。


大体、勇者で若くてもモテない女が、勇者でも無くなったんだから価値なんて無いわ。



大体もし、本当に抱きたいなら…とっくにリヒトくんから誘われているわ。


まさか…勘違いなのかな…


「レイラ、今シャワーから出たよ…」


シャワーから出てきたリヒトくんはタオルしか身に着けて居なかった。


ああっ、その時が来てしまったわ。


体が震える。


「リヒトくん…そのね」


「その、俺を受け入れてくれる…そう言う事で良いんだよね」


顔を赤くして鼻を掻いたリヒトくんが凄く可愛かった。


それに凄く安心できたの。


「うん…きて」


そう言って私からリヒトくんの首に手をまわしたんだけど…出来るのは此処迄だわ


『どうしよう』


私年上だけど『何も知らないのよ』


こういう時は年上がリードしなくちゃいけないのに


「レイラ、力抜いて、ほら、うううん」



リヒトくんがキスしてきた。


そう言えば『まだキス』もしてなかったわ。


だけど…何も心配することは無かったわ。


リヒトくんは『凄く上手かった』の。


最初は痛かったけど…直ぐになれて、ただただ気持ちが良い。


自分から腰を動くようになり、凄く私も淫らになっていく。


頭が真っ白でリヒトくんの事で頭が一杯になっていくの。


二人して何処までも淫らになっていき、多分もうお互いに触っていない場所がもう無い位になっていたわ。



まさか自分がこんな淫らになるなんて思わなかったわ。


これはリヒトくんだけ…他の人には絶対に見せない姿…


◆◆◆


いま、リヒトくんは私の横でスヤスヤ寝ている。


気がつくともう夜になっているわ。


若さって凄いわね...昨日の夜から丸一日やり続けていた事になるわ。


可愛らしい寝顔。


今迄も凄く可愛くて愛おしかったけど…今はもっと愛おしい。


「リヒトくん…」


「レイラ…」


目を覚ましたリヒトくんに体を引き寄せられた。


「あの、もしかしてまだスルの?」


「駄目かな…」


顔を赤くするリヒトくんが可愛い。


こんな目で見られたら拒めないし、ううんそれ以上にもっとリヒトくんを感じたい。


「良いよ…リヒトくんが満足するまで…して良いから」


気がつくとそこからまた半日…


お互いに体を貪るように…お互いを求めあっていたわ。


だけど、リヒトくんはなんでこんなに上手いのかな…気になるわね。






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