第3話 中年だからな

そう実は、俺は転生者なんだ。


大したことは無い。


只のサラリーマンで30歳で過労死した。


どうも俺は時間軸がズレた転生者らしく、他の転生者より少し古い時代から転生したみたいだ。


一般人が出来そうなことは『先に転生した奴』が全部やり尽くしているから知識無双なんて出来ない。


今じゃ珍しいけど、大昔には沢山の転生者や転移者が居たらしいんだ。


今はかなり少なくなり、滅多にいないらしいけど、特に重宝される事も無い。


昔の記憶があると言っても。


『そうなんだ。』


で済む位だよ、この世界だと。


転生者として知識は殆ど役には立たない。


だけど、性格という意味なら役にはたったな。


『まだ子供だから』


そう思えばかなりの事は許せる。


俺もカイト達も15歳。


この世界じゃ15歳は成人だけど、前世で15歳と言えばまだ中学生。


働きもせず中学に通い親の金で遊んでいた。


カイト達の方がまだ大人だ。


今の俺は前世だけで30歳、こちらでの生活は15年。


併せて45歳と考えれば良いのか? 最大で30歳だから30歳で良いのかよくは解らない。


だが中年以上である事は間違いない。


だから、フリージアもミルカもリダも子供に思える訳だ。

3人とも確かに綺麗で可愛いが年齢で言うならJKどころかJCだから、俺の精神が…受け付けない。


カイトも含み別の意味で可愛いな…甥っ子みたいだ。


と見てしまうのよ、心がおじさんだからね。


つまり恋愛対象にならない。


もっと新しい時代からきた転生者は、この位の年齢でも付き合う精神があるようだが、俺には無理。


俺の生きた時代は違った。


昭和の…まぁ年代は虫食いだが、結構古い時代で、俺が生きた時代は『社会人が大学生と付き合ってもロリコン』扱いだった。


俺が知らない令和、平成という時代からの転移者とかなりズレがある。


話を戻すが、俺からしたら、勇者パーティの仲間は子供にしか思えないから、恋愛の対象にはならない。


それに俺には、この世界に憧れの人が居るから、幼馴染が全員カイトの物になっても気にならない。


そう言う事だ。



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