ガチャ650回目:スキルの強化
「とりあえず、不要な魔法スキルを突っ込んで、どのくらいのエネルギーになるのかみていくか」
スキルのレアリティと、スキルのレベルによって得られるエネルギーが違うとなれば、問題はレベルが10……つまりMAXの場合、レベル1の10倍が得られるのか、それともそれ以上となるのか、逆に減ってしまうのかだ。
10倍になるならまだいい。だが、そこから増減するとなれば話は変わってくる。俺、数を減らすために圧縮しまくったからな……。それが吉と出るか凶と出るかだ。
「アイラ、在庫はどれくらい余ってる?」
「安定的に売れそうなものは8割ほど残っていますが、ほとんどはそのままです」
まあ、いきなり既存のスキルでMAXを買う奴はそうそういないよな。
「そっか。それじゃまずは……減ったところで数の多い『魔力回復Lv5』だな」
『スキルオーブ分解機』の形状は『魔石変換器』と似たような感じで、スキルオーブを入れる為の投入口が機器の頭部に備え付けられている。まああっちは見た目はコンロの上に寸胴鍋を設置したみたいな感じだったが、こっちはあれよりかはコンパクトな感じだな。とりあえず、ここに入れればいいのかな?
投入口にスキルオーブを放り込むと、正面のパネルに数字が表示された。
【スキルエネルギー:100】
「100か……。『魔力回復』のスキルランクは2番目の『
「ではご主人様、次はこちらを」
「ああ、『魔力回復Lv3』か。こんな端数もあったのか」
「こちらは元々在庫数が8だったため捌いていませんでした」
「なるほど。じゃあこれを入れてっと……」
【スキルエネルギー:160】
「うん、20×3だな。単純に増えたりはしない感じか。『
「心得系のスキルと、各種4属性魔法ですね。心得なら剣のLv1が2個。槍のLv1が2個。武芸者のLv1が11個です」
「心得は競売にかけるほどでもないし、全部入れちゃうか」
そうして全部投入した結果、ポイントはこう変動した。
【スキルエネルギー:310】
うん、これで分かったな。スキルエネルギーはランク×レベルに応じたエネルギーが得られる。
『
「とりあえず、他のランクも試すか。アイラ、丁度よさそうなのはある?」
「はい。『土耐性』などの耐性系統が『
「おお、使い道のよくわからない『神通力』もここで使えるのかもしれないか」
つっても、こいつは無印が5個とⅡが1個だから、そう多くはないんだがな。まあ、数値が見れるだけ十分か。
んで、わかったのは、『
『
『
『
『
まあ、『
さすが『
また、レベル制のスキルも重ね掛け型のスキルも、どちらもレベルが上昇しても増えるポイントは同率みたいだった。重ね掛け型の高レベルの方が希少性は高いのに、ちょっと残念だな。
「この中で狙い目は、やっぱり『
「はい。あとは『再生』もございますね」
『自動回復』2個。
『自動回復Ⅱ』3個。
『自動回復Ⅲ』1個。
『自動回復Ⅴ』1個。
『再生Lv1』5個。
『再生Lv2』2個。
『再生Lv3』1個。
『再生Lv5』1個。
『再生LvMAX』55個。
「あー、『再生』があったか。なら、『自動回復』はエンキ達の為に一応置いておこうかな。そういやイリスは一応スキル取得制限はないから『再生』スキルの取得はできると思うけど、いるか?」
『プル』
「いらないって」
「では全部突っ込んでしまいましょう」
そうして『再生』だけでも13万6080というポイントになったが、他にも売れ残りそうなスキルや、売れ筋だけど在庫がありすぎるスキルは全てポイントに変換してしまっても良さそうだな。
「んじゃ次は、強化を試すか。強化するのはもちろんこれだ」
俺は『スキルオーブ強化機』に『テイムⅤ』を設置した。こっちの形状は、スキルオーブを載せる為の祭壇みたいな台と、ボタンと表示パネル。それから連結するための接続機構だけという、なんともシンプルなデザインだった。
とりあえず分解機と連結させてっと。
【このスキルの強化には9720ポイントが必要です】
【強化を実行しますか?】
「9720。意外と安いな……」
『テイム』のスキルランクは『
「とりあえず強化っと」
ボタンを押すと、『テイムⅤ』が輝きを放ち、すぐさま収まる。するとそこにあったのは『テイムⅥ』だった。
「おー。気軽に上がってくれるな。次の成長にはいくつ必要なんだ?」
【このスキルの強化には29160ポイントが必要です】
【強化を実行しますか?】
「……ああ、これってもしかしなくても、レベル制じゃなくて重ね掛けタイプのスキルだから、そのまま3倍ずつ増えるのか!」
計算式的には、さっきのが3の5乗×40で、今回は3の6乗×40か……。
実際に重ね掛けする時は、自分と同じ存在を3つ加える形になるから、自分を計算には含まないので、必要エネルギーは3倍ずつになっているということか。4倍だったら地獄を見てたな。
「んじゃ強化っと」
そうして『テイムⅥ』は『テイムⅦ』へと変わり、次の必要ポイントが表示されたのだが……。
【このスキルの強化には116640ポイントが必要です】
【強化を実行しますか?】
「おい」
言った傍から4倍になったぞ!? 口は禍の元ともいうが……。
いや待て、口には出してない。思っただけだった。まさかコイツ、俺の脳内を直接……?
「ご主人様。恐らくですが、元よりその設定だった可能性が高いかと。レベルが上がると、低レベル時とは比較にならない程強力になっていくスキルが多いですから」
「……それもそうか。んじゃあ、このまま4倍で推移して行った場合は……えーと」
「244万9400ポイントです」
「ああ、ありがとうマキ」
流石『算術』スキル持ちは計算速度が違うな。
しかし、圧縮でポイントのかさましができないのは難点だよな。『魔力回復Lv5』は100ポイントだけど、これ2つを圧縮して『魔力超回復』にしても80ポイントにしかならないからな……。そう考えると、圧縮進化した結果超低レアから『
んで、『統率』なんかの高額で売れそうなのや、俺達のスキル的にMAXになっていない予備スキルだけは残して、他は全てポイントに還元。
結果、4属性の操作系統が、全部LvMAXに圧縮したら1500個くらいになったので、それ×80×10で120万ポイント。上位4属性もMAX圧縮で150個ほどとなり、36万ポイント。『魔力回復Lv5』も4000個くらいあったので40万ポイント。これで合わせて196万ポイントだ。
ⅦからⅧ、Ⅸ、Ⅹは予想通り全部4倍で推移してくれたので、無事に『テイムⅨ』まで強化された。残りの必要ポイントは39万と2200だ。
「これなら、ⅨからⅩに上がるのもすぐそこだな」
ダンジョンを1個ほど平定すれば、必要分は集まるんじゃないかな? ていうか『696ダンジョン』の第四層が旨すぎただけかもしれんが。
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