ガチャ514回目:外部端末
【12:20更新】総量及び変換効率を半減しました。
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「まあ色々と出たけど、改めて使ってみるか。『解析の魔眼』」
再び視界に映る世界に、数値が表示され始めた。
まず人間に表示されているのは魔力の最大値と現在値。そして装備を含めた物質に表示されているのは存在に必要なための魔力かなにかだろう。
んで、魔法やスキルによって召喚された存在には、顕現させるに必要な魔力値が表示される……と。
エンキ達を見てみれば、彼らの内包魔力が実際にいくら減っていていくらまで入るのか、よく分かる。今まではなんとなくで入れていたのと、彼らが満足したのを確認してから注入を止めていた。
これなら、無駄に注ぐこともないだろう。まあでも、彼らは魔力を注がれるのが気持ち良いみたいだし、結局俺はこれからも、多少無駄になろうとも注ぎ続けるかもだけど。
『ゴゴ?』
「おう、そうだったな。おいでー」
『ゴー』
『ポポ』
ベストポジションに収まる2人に同時に魔力を与える。操作能力が向上したことで、一度に送れる魔力量も上昇したらしい。そのおかげか、本来の補給分はすぐに済むも、彼らが満足するまで出力を抑えつつ送り続けるのだった。
『~~♪』
『プル?』
「……お?」
それはセレンとイリスに同時に送り続けていたときに気付いた。どうやら、操作能力が上がったことで、イリスのコアに対し、より重点的に俺の魔力を浸透させることに成功したらしい。
そのおかげもあってか、彼の考えがハッキリと分かるようになった。今までは俺からイリスは100%通じていたが、逆にイリスから俺は60~80%くらいしか通じてなかったからな。
『プルル?』
「おう、バッチリだ」
『プルル! プル!』
まあ、考えがはっきり分かるようになっても、食欲が旺盛なところは解釈一致だったし、他にもいくつかすり合わせをしても、今までの情報伝達に齟齬はなかった訳だが。
まあ、エンキ達とはなぜか会話できてるから、たとえ俺とイリスの間で伝言ゲームに失敗していようとも、彼らがサポートしてくれてたので伝達ミスは起きえないのだが。
「ショウタさん、何かいい事ありましたか?」
「ああ、そうだった。実は『魔石操作』のスキルが上がった影響でね――」
皆にイリスとの会話が成立するようになったことを伝えた。
「わぁ、おめでとうございます!」
「おめでとうございますわ!」
「おー、良かったじゃないイリス」
「それはめでたい事ですね」
『プル!』
「逆に、今まで会話が成立していなかったことが驚きではあるんだけど……」
「ん。会話できてるものだと思ってた」
『プルン』
皆自分のことのように喜んでくれて、その様子を見てイリスは満足気だった。そんなイリスを俺は『解析の魔眼』で見続けていると、彼の中にあるコアとなっている魔石にも数値が示されている事がわかった。
3200。
これは確か、イリスの最大魔力値であると同時に、イリスのステータス6種の数値でもあったはずだ。魔石にも数値があるとすれば……。
「アイラ、手持ちにある全種類の魔石を出してくれる?」
「畏まりました」
そうして並べてもらった魔石を見ると、やはり魔石に内包されている魔力の数値が見えているようだった。
極小魔石:50
小魔石:100
中魔石:200
大魔石:400
特大魔石:800
極大魔石:1600
中魔煌石:3200
これが内包されている魔力なのだとしたら非常に効率は悪いと言えるだろうが……。だけど『魔石変換器』の説明を見るに、格の高い魔石ほど濃度が濃いともあった。だからこそ協会は魔石の格が高くなるほど強気の値段設定をしているんだろう。
極小200円、小3000円、中1万円、大:5万円、特大30万円とかな。この辺りの濃度は『解析の魔眼』でも調べられないようだった。
まあそれは置いといて。これと関係ありそうなのがもう1つの新アイテムだな。
名称:魔力貯蔵のネックレス
品格:≪伝説≫レジェンダリー
種類:ネックレス
説明:魔力を貯めることで装着者の使用可能魔力の予備端末とすることが可能なネックレス。貯蔵する魔力は装着者自身の魔力か、魔石による充電方式も可能。ただし前者は高練度の魔石操作スキルが、後者は高練度の魔石操作スキルに加えて充電スキルが必要。
最大貯蔵魔力:100,000
★魔石の格が高いほど魔力貯蔵時に倍率ボーナスが掛かり、充電スキルの練度が高いほど倍率上昇。
なるほど。どう考えても俺専用の装備だなコレは。んで、1ランクごとに倍率アップとなると『中魔煌石』は3200からどれだけ増えるのか試したくはあるが……。
ちょっと前までは『中魔煌石』は一部ダンジョンのボス級からしか取れない超希少な存在ではあったが、今なら『魔石変換器』があるからな。不用品さえ投入しちゃえばいくらでも量産可能だ。
といっても要求ポイントがポイントだから、それでも気軽にホイホイ使える訳じゃないんだが……。そうだな。極小と、あとは中、特大で倍率の変化を確認してみるか。
「アイラ、極小を10、中と特大を4ずつ」
「畏まりました」
まずは『極小魔石』を1つ掴み。そのまま内部魔力を操作してネックレスに注ぐ事を意識する。すると魔石の内部にあった魔力が俺の身体を通ってネックレスに入って行くのが
次は『極小魔石』を9個まとめて手の平に置き、ネックレスに注いでみる。結果としては同時でも問題なく移動する事はわかったが、移動させる魔石をそれぞれ意識しながらじゃないと効果がないことと、別に手に乗せなくても良い事が分かった。
現在のネックレス内部魔力は50×10で250/100,000。変換効率は半部って感じか。
なら今度は『中魔石』を試してみようかな。
「……おっ」
1,150/100,000となった。
じゃあ特大で試せば……。
「うおっ!?」
一気に51,150/100,000まで増加した。
200が900となり、800が5万となったということは、倍率はどうなってるんだ?
「極小魔石は半分ってことは、50÷2と見るべきか。アイラ」
「はい、小魔石と大魔石です」
何も言わずとも出してくれたその2つで実験してみたところ、小魔石は+100となり、大魔石は+3200となった。
その結果をもとに、 『算術』スキル持ちの2人が計算をしてくれる。
「ショウタ君。今の流れからして小魔石は(100÷2)×2で間違いないわね。そして中魔石は(200÷2)×3×3、大魔石は(400÷2)×4×4だよ」
「そして特大は、(800÷2)×5×5×5でした」
「ああ、計算ありがとう」
デフォルトで魔石の内部魔力は半減して、そこから1段階ごとに変換倍率+1と、更に2段階ごとに乗算が1回増加するってところか。これはかなり美味しいな。この増加方式で計算すると、中魔煌石なんて384万にもなるぞ。
これがあれば、例え俺の魔力がガス欠をしていても、魔石のストックさえあれば自分の魔力としていくらでも再利用できるって事だろ? んで、もしも魔石が無くても『魔石変換器』にゴミを投入すればいくらでも補充もできるのも大きい。更にはこのネックレス、一番のぶっ壊れポイントは、使用するだけなら上記2つの充電系スキルは必要としない点だ。だから……。
「ミスティ、このネックレスを使ってスキルが使えるか試してみてくれ」
「ん、わかった。ネックレスの魔力を使う事を意識すれば良いんだよね?」
「おう、それでいいはずだ」
「『弾丸作成』」
ネックレスに表示された数値が、10減り、10発分の弾が作成された。どうやら、俺以外の誰にでも使えるようだな。
「また兄さんは、とんでもないアイテムを生み出したね……」
「こういう装備って他にもありそうな気はするけど、そうでもないのか?」
「いや、あるにはあるって話は聞いたことあるよ。けど、専用の施設で無理やり魔力の補充をしないといけないらしくて、実用化には至っていないと聞くね。それに、貯蔵魔力も兄さんのコレと比べれば天地の差があるはずだよ」
「なるほどなぁ」
でも裏を返せば、そういう施設さえあれば『魔石操作』か『充電』の代わりはできちゃえるって事か。まあ、エスが言っているソレが、そういうスキルを必要としない装飾品の場合もなくはないのかな?
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