ガチャ068回目:新たな系統スキル
次に『鑑定』だけど、何が変わるんだ?
俺のステータスには、特に変化が無かった。何か条件を満たせていないのか、それとも俺ではなく他人やモンスターである必要があるのか……。
「アヤネ」
「はい、旦那様のアヤネですわ!」
駆け寄ってきて、俺の隣にちょこんと座り込んだ。
尻尾を振ってる姿が想像できてしまう。
「……えーと、ステータス見せてくれる?」
「よろこんで! 余すことなくご覧くださいですわ!」
「……」
相変わらずの押せ押せだな……。
「『鑑定』」
*****
名前:宝条院 綾音
年齢:18
レベル:50
腕力:60(+6)
器用:113(+11)
頑丈:60(+6)
俊敏:112(+11)
魔力:376(+35)
知力:475(+44)
運:10
装備:宝石のステッキ、ハイパープロテクター内蔵・新式オートクチュール
スキル:鑑定Lv3、鑑定妨害Lv3、統率、炎魔法Lv3、風魔法Lv2、回復魔法Lv2、魔導の叡智
*****
『統率』のスキルは、やはり端数切り上げのようだな。魔力と知力の上がり幅が良い感じだ。
それで変わったところだが……?
あ。
「アヤネって18歳なんだな」
「はいですわ! ……あら、伝えましたかしら?」
「……『鑑定Lv6』で見たんだ」
もう俺の急成長については隠す必要は無いだろう。
てか、見れるようになったのが年齢って。レベル6にしては急に残念な内容になったな。
「まあ、そうなんですのね。流石旦那様ですわ」
尊敬の込められたキラキラとした笑みを見せられ、不意に、彼女の頭を撫でたい衝動に駆られた。
そのままでは痛そうだったので、手甲を外して撫でてみる。
「ふぁっ。だ、旦那様?」
恥ずかしがってる様子だが、構わず撫で続けた。
俺だって、こんなに可愛い子に迫られて悪い気はしていない。最初こそアキとマキに申し訳ない気持ちで避けようとしてきたが、2人は早々にこの子を突き放すのを諦めてるし、むしろ俺の安全面が向上する事を理由に受け入れようとさえしていた。
あとは俺の気持ち次第な訳だが……。
「アヤネは、2人と仲が良かったのか?」
「先輩達とですか? そうですわね、わたくしは冒険者の道を歩むことになりましたが、お家の関係で、学校以前から知り合いでしたの。学校でもそれ以外でも、先輩達にはとってもお世話になりましたわ。実は過去に、専属の立候補もしましたのよ。お母様からも、ミキおば様からも、やんわりと断られてしまいましたけど」
「そうなんだ」
家関係での昔ながらの友人ということは、幼馴染みのようなものだろうか。
「受付嬢というお仕事は、誰かを支えたり、尽くすことに喜びを感じる方にとっては、天職のようなものですの。その中でも先輩達からは、その想いを一際強く感じていましたわ。そんなお2人が甲斐甲斐しくお世話をする方と、わたくしが見初めた方が同一人物だなんて、運命を感じましたわね!」
「そっかー」
「流されましたわ!?」
ガビーン! と、表情だけでなく全身を使って衝撃を表現している。
彼女のこのオーバーリアクションも、見ていて飽きないな。
「アヤネは受付嬢をする気は無かったの? アヤネも全力で尽くしてくれそうだけど」
「はいっ。旦那様に精一杯尽くさせて頂きますわ!」
「あ、ありがと」
「わたくしは……向こうから来るのを待つのではなく、生涯を共にして支え合うお相手は、自分で見つけたかったんですの。だからわたくしは、冒険者になったのですわ。幸い、アイラが手伝ってくれましたので、冒険者業もそんなに辛くはなかったですわ」
「……」
「ご満足いただけまして?」
「ああ、参考になったよ」
また撫でるのを再開すると、アヤネは目を細めて受け入れた。
「さて、休憩は終わりだ。狩りを再開しよう」
「はいですわ」
「今日はゴブリンをあと2~300匹狩る。その後は、余裕があれば第二層全体を駆け巡ってから帰還する」
ついでにウルフも見ておきたい。
「はいですわ!」
「承知しました」
◇◇◇◇◇◇◇◇
その後、
これは、全ての箇所でのフルコンプが本当に必須条件なのかを確認するためだ。
そして、問題の本日6回目。中断後であれば5回目。マップ右下でのレアモンスター。
出現したのは通常の『ホブゴブリン』であり、これを撃破したところ『ジェネラルゴブリン』が出現。これも撃破する。
【レベルアップ】
【レベルが5から18に上昇しました】
【レベルアップ】
【レベルが18から22に上昇しました】
【レベルアップ】
【レベルが22から42に上昇しました】
ここで強化体が出なかった事から、2つの事実が判明した。まず、第一層での中断が影響している件。そして、全出現ポイントでのコンプリートも、必須ということだ。
やはり、連続してコンプリートしなければ強化体は出ないのだろう。もしも、次でも出なければ……。それは他に条件があるのか、それとも見逃している湧きポイントがあるのか、1回余分に挟んだから……といったところか。
とりあえず、まずはこの『怪力Ⅱ』だな。これで3/3。『怪力Ⅲ』にパワーアップだ。
次に、『統率』だな。
「アイラ、『統率』よろしく」
「ありがとうございます、ご主人様」
「良いの良いの。俺が強くなれるんだから、気にしないで」
「お礼はこの身でお返しします」
つい、アイラの豊満な身体に目が行く。けど、理性を総動員させて邪念を追い払った。
「……ふぅ。君までアヤネみたいなこと言わないでくれる?」
「働きで返すつもりでしたが……。ご主人様がお望みとあらば」
「いいって!」
気を取り直して他のドロップを見る。
今度の『魔鉄』装備は……グローブならぬ、重々しい籠手か。当然装着するとして、今装着している手甲はアイラに預かってもらう。次が出たらグリーブになるのかな?
『統率』の効果が反映されたのを実感しつつ、その場に座り込んで「10回ガチャ」を回した。
『ジャララ、ジャララララ!』
出てきたのは緑1、紫1、赤4、青4だった。
『R 腕力上昇+12』
『R 器用上昇+12』x2
『R 魔力上昇+12』
『SR 器用上昇+25』
『SR 魔力上昇+28』
『SR 知力上昇+28』
『SR 頑丈上昇+16、俊敏上昇+16』
『SSR スキル:予知』
『UR 武技スキル:紅蓮剣』
*****
名前:天地 翔太
年齢:21
レベル:2
腕力:477(+392)(+80)
器用:454(+373)(+76)
頑丈:502(+413)(+84)
俊敏:503(+414)(+84)
魔力:441(+364)(+74)
知力:476(+393)(+80)
運:964
スキル:レベルガチャ、鑑定Lv6、鑑定妨害Lv6、自動マッピング(2/3)、鷹の目、金剛外装Ⅱ、身体超強化Lv1、怪力Ⅲ、金剛力Ⅱ、迅速Ⅱ、金剛壁Ⅱ、統率、予知(2/3)、二刀流、体術Lv2、剣術Lv2、暗殺術Lv1、投擲Lv4、元素魔法Lv1、魔力回復Lv2、魔力譲渡、スキル圧縮
武技スキル:紅蓮剣
トロフィー:黄金蟲
*****
武技スキル!? ってなんだ??
なんだかよくわからないけど、格好良いことだけは分かるな。
「アイラ」
「はい、ご主人様」
「武技スキルって分かる?」
「はい。特定の武器を極めた者の前に現れるとされる特殊な技能です。私も短剣の技能を4つほど習得しております」
「その出現方法とやらは?」
「宝箱であったり、特殊個体のモンスターを倒した時に本人の目の前に現れます。その武技スキルのオーブは本人にしか見えないため、ダンジョン内で見つけるしかありません」
「なるほど……」
そこにも、
今回の場合の資格は、『剣術』と『体術』と……『元素魔法』あたりだろうか?――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
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今日も2話です。(2/2)
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