ガチャ047回目:作戦終了!
【レベルアップ】
【レベルが19から46に上昇しました】
*****
名前:天地 翔太
年齢:21
レベル:46
腕力:370(+321)
器用:299(+250)
頑丈:376(+327)
俊敏:360(+311)
魔力:311(+264)
知力:276(+229)
運:732
スキル:レベルガチャ、鑑定Lv5、鑑定妨害Lv5、自動マッピング(1/3)、鷹の目、金剛外装Ⅱ、身体超強化Lv1、怪力Ⅱ、金剛力Ⅱ、迅速Ⅱ、金剛壁Ⅱ、予知(1/3)、二刀流、剣術Lv1、投擲Lv3、元素魔法Lv1、魔力回復Lv2、魔力譲渡、スキル圧縮
トロフィー:黄金蟲
*****
メッセージは流れたにもかかわらず、足元のどこにもトロフィーが無かったから混乱したが、まさかこんなところにあるとは。となると、実体は持たない物なのか……? 何の意味があるんだろうか。
そしてドロップ品だが……残念ながら『限界突破』は無かった。
まあ、これは良しとしよう。『直感』だが、危険な香りがするしな。
それ以外はしっかりとドロップしていたので、スキルもまとめてリュックに詰め込み、振り返る。
すると、C班だけでなく他の班も合流していた。唯一A班だけは対角線上の為まだ到着していないが、総勢16名の職員たちが俺の戦いを見守っていたようだった。
「あー……お疲れ様です」
『お疲れ様です!』
なんだか、視線に熱量を感じる。なんだろう……。
とりあえず、明日に回すのもなんだし、もう1つの仕事をこなしておくかな。
「えーっと……A班、あと何分掛かるかな」
『あと5分です!』
「了解。あー……じゃあ、レアモンスター沸かせに行ってくるから、ちょっと待っててくれる?」
『はい!!』
なんだろう、この……。悪くはないんだけど、慣れない感覚にムズムズする。
とりあえず、最後の一仕事として、数百ほど狩って来るかな。
◇◇◇◇◇◇◇◇
その後、ちょっと引きが悪く、沸かせるのに300匹も倒す必要が出てきたが、彼らは皆大人しく待っていてくれた。そして出てきたのは、通常の『黄金蟲』。
5人の調査員と、そして遅れてやって来たヨウコさんと、アキも合流し、俺達に見守られながら20人の冒険者が戦った。
俺の戦いや動画を見ていた影響か、しっかり『黄金蟲』の近接攻撃には最大限の注意をし、有利に戦闘を行っていた。まあ、強化体との戦いで地面がガタガタになっていたせいで、冒険者側は立ち回りに苦労していたが。
ちなみに『黄金蟲』は基本的にその場から動かないので、あまり関係なさそうだった。
そして戦う事10分。
集団戦は初めて見るなぁと、そんな感想を抱きながら見ていれば、戦いは危なげなく無事に終了。ドロップは残念ながらオーブは出ず、『黄金の種』が1個と『大魔石』の2つだけだった。
正直、討伐権をあげた時点でドロップに期待はしていなかったため、それらの受け取りは最初から拒否している。今回の記念に取っておくようにと伝えていた。
なんか感謝されたけど、何故かはよくわからない。
とりあえず、今日の突発的な作戦はこれにて終了。
強化体の出現方法は確定していないが、これは後日に改めて検証し、報告するという形で了承を貰う。結局、強化体の方も近付かなければ動かない事が証明されたわけだしな。
そうして、後始末をする彼らに先んじて、俺とアキは帰らせてもらったのだが……。
「おかえりなさい、ショウタさん、姉さん」
マキがお冠で、ダンジョンの入り口で待ち構えていた。
「た、ただいまマキ」
「あちゃ~……」
「姉さん、ズルいです。私も、ショウタさんの活躍が見たかったのに……」
え? そこ?
「私も直接は見てないのよ? ほとんど入り口で予備の人員として待機して、ショウタ君の戦闘報告を聞いていただけだし……」
「それでも、ズルいです!」
「あはは……。まあ、置いて行かれたと思ったら、そうなるよね……。よし、ショウタ君、任せた!」
「えっ!?」
アキはそういってダッシュで逃げ出して行った。
「あー……」
「……」
「心配、かけちゃった?」
「はい、とっても」
潤んだ目でマキが見てきた。
これは、アキの言葉を借りる訳じゃないけど、置いて行かれたと思っちゃったのかな。そんなことするわけないのに。
「マキはぐっすり眠っていたし、寝てる間に終わらせちゃおうかと思ったんだけど……ごめんね。想定外な事があって長引いちゃった」
そこまで言って、不安そうにしているマキを抱きしめた。
「あっ……」
「ただいま、マキ」
「はい、おかえりなさい……」
そのまま頭を撫で、涙を拭ってあげると、嬉しそうに甘えてきたのが、また可愛らしかった。
あぁ……、早く告ろう。こんな姿を毎回見せられたら、理性がもたない。
◇◇◇◇◇◇◇◇
翌日。お昼までゆっくりしていた俺達は、今後のハートダンジョンの運営方針を聞いていた。
「アマチさん。昨晩はご協力、ありがとうございました」
「そちらもお疲れさまでした」
ヨウコさんの顔には疲れが見えていた。休んでほしいけど、しばらくは無理そうかな。
「まず例の4つの出現ポイントですが、ひとまず何もしない事にしました。見張りを立てる事を検討はしたのですが、コストが高い事。それから、そもそもデートコースから外れた場所であること。この2点により、放置することにしました。まず、一般の人は近付く事はありえません。護衛の者達が止めるからです。そしてレアモンスターの情報ですが、これは一部の高位ランク冒険者にしか閲覧できない形にしました。全ての冒険者が知れる物となった場合、必ず一般のお客様といざこざを起こすでしょうから」
なるほど。
「そして最後に、アマチさんに関してです。ご協力と、ご迷惑をおかけしたお詫びの内容が定まりました。今後は特例として、当ダンジョンで得られたアイテムは、当協会を通さずに持ち帰って頂いて構わないものとします。また、デートコースの外であれば、好きに戦っていただいて構いません」
「良いんですか? だいぶそちらが損をしているようなんですけど」
これは思っても見ない報酬だった。
それは、俺がダンジョンでドロップしたアイテム、魔石、そしてスキルオーブ。これらをオークションなどに卸す際の取り分や評価を、この支部は手放すという事を意味していた。今後はここで得たアイテムは全て、初心者ダンジョンに持ち帰り、向こうで査定してしまって構わないと言うのだ。
「元々、ここの協会は討伐から得た報奨は当てにしていませんでしたから。たまに彼らが拾ってくるものだけで十分なのです。当協会の目的はダンジョンから資源を得る事ではありません。一般の人達のダンジョンに対する意識を改めさせ、脅威であるとともに価値がある場所である事。そして、冒険者の全てが野蛮で危険な人種ではないと理解してもらう為なのですから」
「……大変だとは思いますけど、頑張ってください。また、レアモンスター関連のトラブルがありましたら協力しますよ」
「その言葉はとてもありがたいです。これからも当ハートダンジョンをよろしくお願いします」
俺はヨウコさんと握手をし、部屋を後にした。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
この作品が面白いと感じたら、ブックマークと★★★評価していただけると励みになります!
この度「小説家になろう」ローファンタジー月間1位の栄誉を賜ったので、
今日も3話です(3/3)。明日から2話に戻します。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます