だるまさんが転んだ
とらまる
だるまさんが転んだ
「ねぇ、だるまさんが転んだやらない?」
唐突に久美子がそう私におねだりする。
多分隣の部屋でテレビを見ていたから
何かその類いのことでもやっていたんだろうなぁ
だるまさんが転んだなんて小学生の時以来だな
「いいよ。でもこの部屋では少し狭いかな?」
「大丈夫よ。この引き戸を引けば・・・ほら広くなった」
「じゃぁ、じゃんけんしよ」
「じゃんけんぽん」
「はい、裕太が鬼ね」
「はいはい。じゃぁ、この柱で目を閉じるか」
「行くよ~。だ・る・ま・さ・ん・が・こ・ろ・ん・だ!」
勢いよく振り返った裕太の目に
包丁を手に取った久美子の姿と
その周りを囲むように
自分を睨み付けるおびただしい数のだるまの姿が飛び込んできた
だるまさんが転んだ とらまる @major77
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます